国の許可を得ないまま貨物輸送を行う、いわゆる「白トラ営業」の疑いで、鹿児島県鹿屋市の運送会社代表ら4人が逮捕された。運ばれていたのはカンパチやヒラマサといった鮮魚。背景には、物流業界を揺るがす「2024年問題」があるとみられている。
白ナンバーでカンパチを県外へ
貨物自動車運送事業法違反の疑いで逮捕されたのは、鹿屋市川西町の会社役員・湯前貴大容疑者(31)と、福岡県久山町の会社役員・鳴海雄樹容疑者(45)ら男4人である。
警察によると、湯前容疑者らは2026年2月から3月にかけて、国の許可を取得していない白ナンバーのトラックを使い、カンパチやヒラマサなどを鹿児島県内の港から県外の市場などへ輸送した疑いが持たれている。

「大半が白トラとは知らなかった」
福岡県で運送業を営む鳴海容疑者が、湯前容疑者らに輸送を依頼していたとみられている。鳴海容疑者は警察の調べに対し、「下請けとして依頼したことは間違いないが、大半が白トラとは知らずに依頼した」と容疑を一部否認している。
一方、湯前容疑者ら3人は「白トラをしていたことに間違いない」と容疑を認めており、捜査への対応は分かれている。
「2024年問題」が背景に
警察は、トラック業界の「2024年問題」を背景として、白トラ営業が常態化していたとみており、現在も全容解明を進めている。

2024年問題とは、働き方改革関連法によりトラックドライバーの時間外労働に上限規制が導入されたことで、輸送能力の低下や人手不足が深刻化している問題を指す。こうした状況の中、許可を持たない一般の白ナンバー車両による違法な有償輸送が各地で問題となっている。
鹿屋市は大隅半島の中心都市であり、周辺海域ではカンパチの養殖が盛んなことでも知られる。地元の水産業を支える物流の一端が、今回のような違法営業によって担われていた可能性があり、地域の流通秩序への影響も懸念される。
【動画で見る▶背景に「2024年問題」か 無許可で魚運搬の疑い 鹿児島・鹿屋市の運送会社代表ら4人逮捕 】

