連日暑い日が続き、全国ではついに最高気温が40℃以上の酷暑日が記録された。いっぽう、宮崎県内で気温が高い場所としてよく耳にするのは、北部山沿いの美郷町(みさとちょう)。なぜこれほどまでに気温が上がるのか。古山気象予報士が現地を訪れ、その要因を調査した。
県内一の暑さを記録する美郷町
午前8時に宮崎市を出発した古山気象予報士が現地に到着すると、美郷町には雲一つない青空が広がり、体温を超えるような熱気に包まれていた。
町民に暑さの乗り越え方を聞くと「朝のうち早く仕事して、昼は部屋でエアコンをかける」「家の中でエアコンをかけてテレビを見ています。YouTubeが好きなんですよ」と、家に入りエアコンをかけて過ごしている様子が伺えた。

そんな中、元気に水遊びを楽しむ子供たちの姿も。冷たい水の感触を楽しんでいた。

美郷町立みかど保育所 猪股三枝所長:
梅雨が明けて暑さが厳しい。水がとても気持ちいい季節になりましたので、外で水遊びは欠かしていないです。
猛暑を生み出す3つの気象要因
それでは、なぜ美郷町は気温が上がるのか?理由を調査開始!まずはアメダス観測地点に向かう。気温が上がるのは、観測地点がある場所に理由があるのだろうか?

古山圭子気象予報士:
アメダスの周りは緑でうっそうとしています。住宅街に囲まれているわけでもなく、高い建物があるわけでもなく、ビルに囲まれているわけでもありません。
どうやら、アメダスの立地が特殊、というわけではなさそうだ。

では要因は地形だろうか?古山気象予報士は町を一望できる「恋人の丘」へ足を運び、地形の観点から調査を続けた。
古山圭子気象予報士:
たしかに盆地となっていますね。町が山々に囲まれているのが分かります。そして日差しを遮るものが何もありません。

「アメダスポイント」「恋人の丘」この2カ所を見てわかってきたのは…
古山圭子気象予報士:
まずひとつめは「盆地」となります。盆地は涼しい海風をブロックしてしまいます。そして2つめは、九州山地の山越え気流が「フェーン現象」によって、暑い空気となって流れ込んできます。3つめは「ジリジリ照り付ける日差し」です。日本のひなた、宮崎とだけあって、強い日差しが長時間、降り注ぎます。これによって美郷町が暑くなるということになります。
暑さを資源に変える新たな提案
古山気象予報士は、この過酷な暑さを地域の魅力に転換できないかと考え、美郷町の長尾町長のもとを訪れた。

美郷町 長尾拓町長:
幼少期はあまりここまで暑いイメージはなくて。ここ数年、全国で美郷町が「ちょっと暑いぞ」みたいなのが出てきたのかなと思っています。

古山気象予報士は町長に、地元の特産品である「宇納間備長炭」を活用したサウナイベントの開催を提案した。備長炭で熱した石を利用するサウナにより、暑い町をさらに熱く盛り上げるという構想だ。
美郷町 長尾拓町長:
備長炭でサウナってできるんですかね。
古山圭子気象予報士:
備長炭で温めた石を使ったサウナです!美郷町 長尾拓町長:これいいですね。付加価値がつきそうな。

さらに古山気象予報士は、山越えの熱風を利用した「フェーン干し」による南高梅のブランド化も提言した。梅干しは塩分補給にも繋がり、熱中症対策としての親和性も高い。町長もこの案に強い関心を示していた。

美郷町 長尾拓町長:
この暑い美郷町をもっと熱くするために、皆さんに来ていただいたり、住んでいただいたり、一緒に働いていただいたりするといいなと思いますので、ぜひこの夏は美郷町にお越しください。
(テレビ宮崎)
