福岡県議会で浮上した“カツアゲ疑惑”をめぐり、中尾正幸副議長が記者会見を開いた。自身の声とされる音声データについて、当初はAIによる改ざんの可能性を主張したが、声紋鑑定結果を示されると発言自体は認める一方、現金の受け取りについては改めて否定した。

声紋鑑定の「99.99%本人」は「AIでなんとでも」

つきつけられた「99.99%本人の声」との鑑定結果を受けて、渦中の人物は会見の前半、音声は自身の発言ではない、との主張を変えなかった。

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福岡県議会 中尾正幸副議長:
今時は、AIでなんとでもなるからね、いろんな方から言われましたので、改ざんもできると。

こう語るのは、同僚県議に金銭の要求、いわゆる“カツアゲ疑惑”が浮上している福岡県議会の中尾正幸副議長だ。

中尾県議(※現在は副議長)のものと指摘される音声:
あした、松本(自民党県議団)会長が荷物は預かります。ちょっと大金やけんね、管理しとかんとね。

この音声はAIを使用し、改ざんしたものではないかという中尾氏の主張は、FNN記者の追及によりわずか10分あまりで一変する羽目になった。

記者:
(鑑定では)AI生成や部分的な裁断の可能性も明確に否定されています。鑑定結果を専門的に否定する材料を教えてください。

福岡県議会 中尾正幸副議長:
科学的にそうなら、私の言ったことなんでしょうね。音声データは私の声紋なんでしょう。そしてその会話もしたんでしょう。

同僚議員からの“カツアゲ”疑惑

福岡県議会には“議長就任への根回し”として自民党県議団の幹部らによる同僚議員への金銭要求、いわゆる“カツアゲ”疑惑が浮上している。

中尾副議長は、かつて同じ会派に所属していた吉松源昭県議からゴルフ会などの費用名目で1000万円の支払いを求められたと“告発”され、7年前のやり取りが録音された音声データが吉松県議により公開されていた。

中尾副議長のものと指摘される音声:
あした、松本(自民党県議団)会長が“荷物”は預かります。ちょっと大金やけんね、管理しとかんとね。

中尾副議長は先日、録音されたこの音声について、“自分に似ているが記憶にない”、“信憑性に乏しい”などと反論している。

しかし、その後FNNが独自に専門機関に声紋鑑定を依頼すると、“音声データの声は99.99%以上中尾副議長本人のもの”との鑑定結果が判明した。

「99.99%本人」という指摘を受けた14日の会見では、中尾副議長が冒頭に展開したのは、音声の真偽ではなく、吉松県議側の告発にあった現金1000万円を受け取っていないというものだった。

福岡県議会 中尾正幸副議長:
音声データの会話の時に、その現金が目の前にあったとはとても考えられないんです。お金を受け取った事実がないので、会話も含めて信憑性に乏しいと思っています。私は疑っています。

中尾副議長はその場で現金は受け取っていないと主張したが、今回公開された音声は「翌日にお金を預かる」というものだ。

記者:
あの場に1000万円があったわけでは?

中尾副議長:
はい、はい、え?そうなんですかね?あの場にお金があったということの。(記者:違う)

中尾副議長は音声が収録された“前提”が違う事に気づいたのか戸惑う様子も見せた。

それでも、99.99%本人とされる音声については次のように主張を展開した。

中尾副議長:
声紋は一致しているんでしょう、いろんな形で私の声は拾うことができますから。「荷物」だとか「大金」とか、私はそういう言葉は使わないと思いますけど。

現金の隠語と指摘された「荷物」などの言葉は、AIの存在にも触れ、改ざんの可能性もあると
主張した。

改ざんの可能性は極めて低いとの問いに沈黙

しかし、声紋鑑定を依頼したFNNの記者が、AIや改ざんの可能性は極めて低いとした専門家の見解を伝えると“長い沈黙”を繰り返した。

中尾副議長:
うーーーーーん、いやもう私それ信じられないです。音声データは私の声紋なんでしょう、そしてその会話もしたんでしょう、でもお金の授受はありません。

記者:
“明日会長が荷物を預かります”その言葉が本当の言葉になると思いますが。

中尾副議長:
でもそれは“お金”じゃないですよね。ただの“荷物”じゃないですかね。

中尾副議長は音声記録や会話そのものについては一転して認めたものの、金銭の授受については改めて否定した。

会見の最後に、今後どう対応するか聞かれると「今は非常に私が悪者になっておりますので、何をやってもダメなのかなと思いますから、ちょっと落ち着いて考えたいと思います」と椅子を揺らしながら答えた。
(「イット!」7月14日放送より)

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