資源回復により豊漁が続くクロマグロをめぐり、日本は国際会議で漁獲枠の拡大を求めたが合意には至らなかった。各地では漁獲枠の上限からやむなく放流するケースも発生しており、漁業者や流通関係者からは実態に見合った資源管理を求める声が上がっている。
クロマグロが豊漁…でも「今は石ころ」
クロマグロはおいしさや希少さから“黒いダイヤ”とも呼ばれている。
漁獲枠の拡大が議論される国際会議が長崎市で開かれたが、主要国との間で合意には至らなかった。

2026年、日本近海ではクロマグロがかつてないほどの豊漁となっている。
しかし、漁師たちは「黒いダイヤモンドと言われているが、今はもう石ころというか正直なところ邪魔」と、浮かない表情で答える。

せっかく獲れたマグロを海に放流する状況が各地で起こっている。
背景にあるのは「漁獲枠の壁」だ。

クロマグロが海の中にどれだけ存在しているかを推定した資源量は、2010年に乱獲などの影響で一時、約1万2000トンと歴史的な低水準まで落ち込んだ。
そのため、国際機関が厳しい漁獲規制を導入した結果、2022年には約14万4000トンと約12倍にまで回復したのだ。
漁獲枠拡大なるか 国際会議で結論
7月8日から長崎市で行われている国際会議で、太平洋クロマグロの資源管理を協議し、各国の漁獲枠についても議論している。

クロマグロの豊漁で、漁獲枠がすぐに埋まってしまう事態を受け、日本は30キロ以上の大型マグロの漁獲枠を現在より25パーセント増加するよう求める一方で、安定した漁獲量を調整するため小型マグロを6パーセント減らすことを提案している。

14日は国際会議の最終日、水産庁の担当者は「太平洋クロマグロの新たな管理方式と漁獲枠の設定は集中的な審議が行われたが、合意に至らず引き続き協議することになった」と漁獲枠の拡大は合意に至らなかった。

今回の結果を受け、東京都内で海鮮料理店・田無漁港直売所の早津茂久社長は「枠が増えて量が増えればマグロ自体も安く提供できるし、25パーセントが決まってみんなで万歳したかった。残念」と落胆を見せた。
(「イット!」7月14日放送より)

