夏の高校野球新潟大会は10日、2回戦8試合が行われた。第2シードで昨夏準Vの新潟産大附属に挑んだのは今大会の注目投手・飛田寛人を擁する柏崎。2年生の時から注目を浴びていた飛田の最後の夏は苦しい立ち上がりとなった。
■期待を背負ってチーム始動も…
2025年春、柏崎高校をベスト8に導いた当時の2年エース・飛田寛人。捕手で主将の和久井凌馬、内野の要・小林和真の主力3人が残り、期待されて新チームを始動した。
しかし、高橋雅之監督は「中心の3人が残ったが、他の子たちはゲーム経験がなく、大きなギャップがあって中々チームになれなかった」と振り返る。
それは、チームの結果にも表れた。昨秋は初戦で関根学園に1-4で敗れ、今春は新潟県央工業に初戦でコールド負け。最後の夏に向け、「もう一度下から駆け上がって上まで行こうというのをチームで大事にしてきた」と飛田は振り返る。投打ともに力のある飛田がチームを引っ張り、チームメイトも飛田を支えようと共に成長。チームは自信を持って最後の夏に挑んだ。

■昨夏準Vの新潟産大附属に挑む
そして迎えた初戦。昨夏・今春準優勝の新潟産大附属に挑んだ柏崎ナイン。マウンドには大黒柱の飛田が立った。
初回、いきなり産大附属の1番小川に右中間へ2塁打を打たれるが、飛田が後続をキャッチャーフライと三振に切ってとり、無失点に抑える。
しかし、2回、飛田の制球が乱れる。押し出しを含め4四死球を与え、4点を先制された。それでもチームは誰も諦めていなかった。
「ベンチの雰囲気は4点とられてもまだ諦めていなかったので、それが自分で切り替える力になった」(飛田)
3回以降、打たせて取るピッチングに切り替えて立ち直った飛田は5回まで産大附属打線を無失点に抑える。守備にリズムが生まれると、5回裏に反撃の好機を作る。
先頭の5番飛田がエラーで出塁すると、2四死球で1死満塁の好機を作る。ここで9番瀧澤がライトへの犠牲フライを放ち、ノーヒットで1点をもぎ取った。

追い上げムードが高まったが、6回。飛田が産大附属打線につかまり、この回4点目を取られて降板。代わってマウンドに上がった小池もタイムリーヒットを打たれ、点差は1-10に広がった。
コールド負けを避けたい柏崎は7回裏、先頭の飛田がこの日2本目のヒットを放った。3打席すべてで出塁するなど打撃でも存在感を示したが、後が続かず…
飛田の夏は初戦で終わった。

■悔し涙を流す飛田の思い
飛田の球を受け続けた和久井主将は「キャッチャーとしていいピッチングをさせてあげられなかった。良い結果を出させてあげられなかったのは自分の責任でもあるので、申し訳ない」と涙を流した。
投打でチームを引っ張ってきた大黒柱の飛田が涙をぬぐいながら語ったのは、チームメイトへの感謝の思いだった。
「野球の楽しさを教えてくれる、そんなチームメイトでした。日常生活でも盛り上げてくれたり、結果は出なかったですけど、本当に良い仲間になったなって思います。良い思いをさせてあげられなくてごめんっていうのが一番で、そして3年間ありがとうって感謝を伝えたいです」
大学でも野球を続けたいと話す飛田の野球人生にとって、この敗戦はどう生かされるのか…
「きょうの負けで野球は負けたけどやっぱり楽しいっていう気持ちは変わらないので、もっと野球を続けて良い選手になって、将来みんなでもう1回野球ができたら」
涙を流しながらも語る飛田の声には力がこもっていた。
(新潟ニュースNST編集部)


