先月、富山市でスクールバスが踏切内に取り残される事故が起きました。

あわや大事故につながりかねない事態、バスの運行ルートを見直すべきとの意見が相次いでいます。

先月24日の午後、富山市の水橋学園のスクールバスが遮断機が下りた踏切内で停車。

踏切内の障害物感知装置が作動し接近していた貨物列車が緊急停止しました。

バスには4年生と5年生の児童22人を乗っていて、そのうち3人がバスから避難する際にケガをしました。

先週、開かれた保護者説明会。富山市教育委員会と市からバスの運行を委託された会社の代表が出席しました。

なぜ踏切内で停まったか。

保護者からは様々な疑問の声があがりました。

*保護者
「自動車学校では窓を全開にして左右を確認して警報音が鳴っているか確認して大丈夫であれば渡りなさいと教えられる。この運転手はそれをやっていなかったこれは明らかに漫然な運転だと思う」

*保護者
「パニックになったにしろ遮断機を1本折ることと、車を踏切内で停車させておくこととどちらが危険か。遮断機をへし折ってバスを出すのが普通」

バスの運行会社によりますと、男性運転手は踏切に進入する前に、左右確認は行ったものの、警報機の目視確認を怠り、さらに運転席の窓を開けていなかったため遮断機の警報音が聞こえていませんでした。

また運転手の心理的な動揺で踏切内からの緊急脱出に判断の誤りがあったとしています。

また、説明会で質問が集中したのは踏切を通る「ルート」についてです。

*保護者
「学校から西部地区センターへのルートは左折して入って行かなければならなくて角度が急なので大型はなかなかつらいと思う」

*保護者
「準備部会の段階からあそこの踏切の危険性は富山市への要望として大変出ていた。あすにでも踏切を通るのを止めたほうがいい」

事故があった伊勢屋踏切です。

バスは登下校の際、毎回、踏切を通過します。

*リポート
「現在スクールバスが左折しようとしていますが車体が大きいせいかセンターラインを少しはみ出しながら踏切を渡る形となっており、対向車はそれを待っています」

バスが左折して踏切に進入する際、センターラインを大きく超えているのがわかります。

このルートは水橋学園が開校する前から危険性が指摘されていたといいます。

これに市の教育委員会は。

*富山市教育委員会
「伊勢屋の踏切が地元の方にとってはかなり危険意識が高いっていうのは認識していた。マイクロバスを調達するなかで施行運行を繰り返しながらルート選定に努めてきた。施行運行の段階では伊勢屋踏切がスクールバスの運行ルートとして難しいと課題として出てきていなかった」

*保護者
「自分も準備部会の時から危険性を感じていて、起こるべくして起こったことではないかと」

*保護者
「これを機に安全なルートなり、子どもたちが安全に通えるようになってくれたら一番いい」

市の教育委員会は今回の事故を受け、踏切を通らないルートに変更する考えを示しています。

水橋学園の事故を受け、スクールバスの運行ルートを見直す動きも出ています。

南砺市の城端小学校です。

今月から見直されたのは、城端駅のすぐそば国道304号線を右折して城端線の踏み切りを渡るルートです。

*南砺市教育委員会 教育総務課 加藤修雅主査
「こちらが従来のスクールバスの運行経路、ここを右折して踏み切りを渡った先にバス停がある」

Q右折場所から踏切まで10メートルほどしかない?
「非常に距離が短くてバス車両が約9メートル、ほかに乗用車がいたらラッシュの時間などは危ないと変更になった」

交通量の多い国道304号線、右折してから踏み切りまでの距離は短く、周囲には工場もあるためトラックなども出入りしています。

城端小学校のスクールバスは定員44人の中型バス、車の長さはおよそ9メートルです。

実際にこの場所で踏切の遮断機が降りた時、トラックが1台一時停止しているとその後ろの車は曲がり切れず車道にはみ出していました。

これまでこの場所は問題視されていませんでしたが、今回の水橋学園の事故を受け、スクールバスの運行を委託している業者から南砺市教育委員会に相談があり今月3日から約400メートル手前で右折するルートへと見直されました。

*南砺市教育委員会 教育総務課 加藤修雅主査
「子どもたちの通学の安全が一番。運行経路、バス停の安全面も考慮してルートは随時見直していきたい。今後も運行業者や学校と相談して適宜ルートを考えながら安全なスクールバスの運行に努めていきたい」

ルート見直しの動きお伝えしましたが、県内では舟橋村を除く14の市と町の公立小学校・中学校・義務教育学校あわせて74校でスクールバスが運行されています。

朝日町はすべて自治体直営で運行していますが、それ以外の市と町では今回の富山市のように民間事業者に運行を委託しています。

すべて民間に委託している自治体もあれば、一部の運行を委託している自治体がケースがあります。

今回の水橋学園の事故を受け、高岡市は事故が起きた際の対応の手順を業者との「契約内容」に追加することを協議しているということです。

また、全ての学校では法律に基づいて、「危機管理マニュアル」の作成が義務付けられています。

スクールバスの運行に特化した記載があるかは、自治体ごと、学校ごとに異なりますが、BBTのまとめではすべての自治体が「危機管理マニュアル」の見直しを、「検討している」「継続的に見直している」「既に見直した」としています。

今回、事故が起きた富山市では県内で最も多い14校でスクールバスを運行しています。

市は、これまで「スクールバスに特化した」マニュアルがなかったことから市内共通の危機管理マニュアルを作成するとしています。

富山テレビ
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