JA(農業協同組合)が米を集荷する際に農家へ支払う前払い金「概算金」について、鹿児島県内の早期米では2025年よりも2割程度安い額が示されたことがわかった。これを受け、2026年の新米価格は前年を下回る見通しとなったが、資材高騰が続くなか、生産者からは「最低でも去年くらいは欲しかった」と切実な声が上がっている。

「概算金」とは何か

概算金とは、JAが米を集荷する際に農家へ支払う前払い金のことだ。各県のJAが市場の需給状況や価格の見通しをもとに決定するもので、米の流通価格の指標としても広く参照されている。

関係者によると、鹿児島県内の早期米における2026年の概算金は、過去最高額となった2025年と比べて2割程度安くなる見込みだ。

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なぜ下がるのか 背景に「過去最大の在庫量」

概算金が下がった主な理由として挙げられるのが、米の在庫量の多さだ。民間在庫の適正量は180〜200万トンとされているが、2026年はそれを大幅に上回る230万トン以上となる見通しで、過去最大の水準となる。需給バランスの崩れが価格を押し下げる構図となっている。

農家の本音「2割下がるとは思っていなかった」

南さつま市で約22ヘクタールにわたり早期米などを生産する内野智裕さんは、価格が下がること自体には理解を示しながらも、その幅の大きさに驚きを隠せない。

「下がるとは思っていたが、まさか2割下がるとは思っていなかった。2割減で収まればいいが、来年、再来年とますます安価になったら生産者は大変」

早ければ今週中にも収穫を始める予定という南種子町の農家・古市玲奈さんも、近年の資材高騰を踏まえてこう訴える。

「近年の情勢によって資材、農薬、肥料、機械代など様々なものが値上がりしているので、最低でも去年くらいは欲しかった」

消費者には朗報、生産者には逆風

概算金の引き下げにより、2026年産の新米は店頭でも安くなる見込みだ。消費者にとっては家計の助けになる一方、生産コストが上昇し続ける農家にとっては収入減と費用増が同時に押し寄せる厳しい状況となっている。

鹿児島の食卓を支える米農家が持続的に生産を続けられるかどうか、地域農業の行方にも影響する問題として、今後の動向が注目される。

(動画で見る▶新米価格値下がりか 農家からは不安の声も JAが農家に支払う早期米「概算金」が去年比2割減)

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