島根・隠岐諸島におよそ800年受け継がれる伝統文化「隠岐の牛突き」。日本最古の闘牛とも言われ、今では観光客にも人気の名物だ。初めて隠岐を訪れた西田杏優アナウンサーが、迫力ある牛突きを間近で観戦し、牛とのふれあいも体験した。

約800年続く島の伝統「牛突き」

広島から車で約3時間。そして松江市の七類港からフェリーで約2時間半かけて隠岐諸島・島後へ向かう。初めての隠岐に期待を膨らませる西田アナ。途中、海から飛び出す野生のイルカにも遭遇し、船旅ならではの景色を楽しんだ。

島根県の隠岐諸島・島後
島根県の隠岐諸島・島後
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島後は約1万3600人が生活し、隠岐4島の中で最も大きい島だ。
到着して最初に向かったのは、ドーム型の建物「隠岐モーモードーム」。案内板の写真を見て、西田アナが驚く。
「牛がぶつかり合ってる!」
ここは、隠岐の観光名物にもなっている「牛突き」が行われる施設だ。

隠岐の島町の観光名所「隠岐モーモードーム」
隠岐の島町の観光名所「隠岐モーモードーム」

「牛突き」とは何なのか。
隠岐の島町観光協会の藤田樹さんによると、隠岐の牛突きは日本最古の闘牛とも言われ、1221年の承久の乱で島へ流された後鳥羽上皇を慰めるために始まったと伝えられている。およそ800年の歴史を持つ伝統文化だ。
「そんなに前から!じゃあ後鳥羽上皇も見てたってことですか?」
「そうですね。そこから歴史が始まっています」
牛同士が競い合う、いわば「牛の相撲」のようなもの。現在は、観光客向けの「観光牛突き」が人気を集めている。

大迫力!目の前で味わう「観光牛突き」

藤田さんに案内され、ドームの中へ。
「うわぁ、広い!」
中央には円形の土俵があり、観客席から至近距離で観戦できる。

施設内には観客席と大きな土俵
施設内には観客席と大きな土俵

「柵があるので、ギリギリまで近づいて観戦できます」
「かなり近くて迫力満点ですね」
この日、西田アナは観光牛突きを観戦。体重約600キロの雄牛2頭が入場すると、すぐに激しい突き合いが始まった。

観光客向けの試合は5分間
観光客向けの試合は5分間

隠岐の牛突きでは、牛に綱が付けられ、引き手がその綱を持ったまま戦わせる。藤田さんによると、後鳥羽上皇に危害が及ばないように始まった名残で、万一牛が逃げてもすぐに綱を手繰れるようになっている。

隠岐の島町観光協会・藤田樹さん(左)と西田アナ
隠岐の島町観光協会・藤田樹さん(左)と西田アナ

「今、試合はどういう状況ですか?」
「力は拮抗していますが、相手の隙をついて弱点をガッと攻めれば、一瞬で勝負がつくこともあります」
「じゃあもう、見逃せないですね」
牛も互いの弱点を知っていて、相手の首や額を狙いながら戦う。観光牛突きは勝敗をつけず5分で終わるが、本場所大会では1時間以上勝負が続くこともあるという。

角まで温かい? 牛とのふれあいタイム

観戦後は、土俵際で牛とふれあえる時間が設けられている。大きく勇ましい牛も、近くで見ると目がくりっとして、まつ毛は長くかわいらしい。
西田アナが牛の額をなでながら話す。

観戦後は、牛に直接触れることができる
観戦後は、牛に直接触れることができる

「間近で見ると大きい!毛がゴワゴワしていますね」
「そうですね。ただ、人間のくせ毛と同じでゴワゴワしている牛もいれば、サラサラの牛もいます。ぜひ、角も触ってみてください」

牛の角を触って「あったかい!」と驚く西田アナ
牛の角を触って「あったかい!」と驚く西田アナ

藤田さんに勧められ、西田アナが牛の角を恐る恐るつかむと、「えっ、あったかい!ほんのりあったかいですね」と思わず笑顔に。角にも血が通っているため温もりを感じるのだという。

クスッと笑える、歴代“牛の四股名”

ドーム内の展示室には、本場所大会の様子や、試合に臨む裏側が写真で紹介されている。

夏場所大会の写真などを展示
夏場所大会の写真などを展示

中には、トレーニングをする牛の写真も。試合に出る牛は毎日の散歩に加え、急な坂道を上り下りしたり、山肌に角を突き立てたりして首を鍛える。また、牛飼いが鎌やヤスリで角を尖らせる手入れの様子も写真で見られる。

歴代の牛の四股名が並ぶコーナーでは、「怒虎為勝(どっこいしょ)」や「定額貯金號」などユーモアあふれる名前も多い。

これまで試合に出た牛の四股名
これまで試合に出た牛の四股名

そこで、西田アナも四股名を考えてみた。
「“コウネ”とかどうですか」
「素敵だと思います」と笑う藤田さん。
広島名物にちなんだ肉の部位の四股名も、どうやら“あり”のようだ。

およそ800年に渡り受け継がれてきた隠岐の牛突き。迫力ある勝負の先には、島の人々が大切に守り続けてきた伝統と、牛への愛情が息づいていた。

【牛突きの本場所大会】(主に年3回)
・夏場所大会:2026年8月15日 午後1時〜予定(詳しくは「しまね観光ナビ」牛突き夏場所大会にて)
・八朔奉納牛突き大会:毎年9月1日
・一夜嶽奉納牛突き大会:毎年10月中旬~下旬

【観光牛突き】
開催:団体予約がある場合のみ(開催日時はWEBサイト「隠岐の島旅」に掲載)
料金:大人1500円、小学生750円、未就学児無料

(テレビ新広島)

テレビ新広島
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