「町のすし店」が仕入れ価格の上昇や後継者不足に苦しんでいる。

値上げを避けるため経費削減に取り組む店がある一方、後継者不足が深刻化する中、新たな担い手として寿司職人を目指す外国人に期待が集まっている。

物価高騰…値上げ回避の“削減策”

東京・八王子市の住宅街に佇むすし店「淳ちゃん寿司」。

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ランチメニューの一番人気は、ボリューム満点の“海鮮丼スペシャル”だ。

客は「全部美味しかったです」と笑顔を見せた。しかし、店の大将は“物価高騰”に頭を悩ませている。

この店ではいくらやサーモンなどの仕入れ値が1.5倍ほどに上昇し、経営を圧迫しているという。

淳ちゃん寿司 地引淳大将:
全部がほぼ値上げしている状態で、結構きびしい。(価格の据え置きは)ギリギリです。削減できるところは削減していく。

大将は、少しでもコストを抑えようと、海鮮丼のネタの下に敷くつまや大葉を通常の半分に減らした。

さらに値上げしないため、こんな削減も・・・。

淳ちゃん寿司 地引淳大将:
爪楊枝の入れ物(にする貝)を海で拾ってきたり、トイレットペーパーをダブルからシングルにしたり・・・。

逆風にさらされる町のすし店。

帝国データバンクによると、2026年上半期に倒産した「すし店」は16件。前の年の同じ時期を45.5%上回っている。

魚介類の価格上昇が打撃となったほか、町の小規模な「すし店」では職人の高齢化と後継ぎ不在から、店を畳まざるを得なくなったケースも出ている。

後継者不足 外国人への期待も

茨城県水戸市にある45年営業を続けるすし店は、後継者の不在に嘆いていた。

「魚菜遊膳さくら亭」店長の櫻井弘巳さん(72)にはフランス料理を勉強していた息子がいるが、店を継ぐ気はないという。

魚菜遊膳さくら亭 櫻井弘巳店長
継いではほしかった。フランス料理・・・洋食が好きだったんだろうね。

後継者不足が叫ばれる中、東京・世田谷区にある寿司職人などを養成する専門学校を取材した。

寿司職人の担い手として期待されている外国人。この日は2年半前に来日し、板前の勉強中だというアメリカ人のボール・ウィルソンさん(28)が繊細な包丁さばきを披露していた。

ボール・ウィルソンさん:
どうせ日本に引っ越すんだったら、日本でイタリア語やフランス語を勉強したら本末転倒みたいな感じなので、しっかり和食が学べる学校にした。

大好きなアニメを見て日本語を学んだという。

ボール・ウィルソンさん:
まだまだ敬語が苦手なので、そこはまだ伸びしろがあると思う(笑)

そして行われた、生徒が板前と客に分かれて本番さながらにカウンターに立つ寿司職人を体験する授業だが、ウィルソンさんがキスを握っている時にハプニングが発生した。

ボール・ウィルソンさん: 
キスの産地、どこだっけ?産地…。

ネタの産地を忘れてしまったのだ。そして・・・。

ボール・ウィルソンさん:
一貫目は兵庫県産のキスでございます。

その後もいわしやシマアジの寿司を握り、客の生徒をもてなした。

ボール・ウィルソンさん:
(手が大きくて)細かい作業はあまり向いていなくて。結構、集中しないとうまくできないと思っています。

(「イット!」7月7日放送より)