明治時代に製造された木造の路面電車が長崎市内を走った。特別な記念日だけの運行で、市民や多くの鉄道ファンがレトロな雰囲気を楽しんだ。
現役最古の木造ボギー車がまちを走る
1911年、明治44年に製造された木造の路面電車「168号」。
誕生して115年。現役最古の木造ボギー車だ。二段屋根構造で明治らしいモダンなデザインとなっている。
明治44年に福岡の、今の西鉄・西日本鉄道でデビューした。
福岡県北九州市内で運行していた車両を、1959年、昭和34年に路面電車を運行する長崎電気軌道が譲り受けた。
1973年、昭和48年までは通勤や観光に向かう客を乗せていた。
現代の路面電車とは異なる、どこか懐かしさを感じさせる独特の雰囲気が漂っている。
このために来た 昔の電車はやっぱり良い
6月10日は語呂合わせで「6(路)10(電)」、路面電車の日だ。長崎電気軌道は路面電車に関心を持ってもらおうと、路面電車の日にあわせて特別に運行している。
車掌がベルを鳴らすと、車内には「チーン」と音が響く。随所にレトロ感がちりばめられている。
貴重な路面電車を写真に収めようと、電停や電車通り沿いにはカメラを構える鉄道ファンの姿もあった。
鉄道ファンだけでなく、普段路面電車を見慣れているはずの市民にも大人気だ。
ドアの開閉は手動 支払いは現金のみ
168号は運転士だけでなく車掌も乗務するツーマン運行となっている。ドアの開け閉めは手動で、運賃の支払いは現金のみ対応している。
明治生まれのレトロな電車に乗ろうと、路面電車の日の運行には県の内外からファンが訪れ、普段とは違う車内の雰囲気などを楽しんだ。
愛知から訪れたファンは「このために来た」「今の電車はスマートだけど、この良さがない」と語った。
長崎市内からの乗客も「時間を感じさせてくれる、癒やしてくれる。もう何回でも乗りたい」と話した。
現役最古の木造ボギー車「168号」は、例年10月の鉄道の日や11月の開通記念の日にも運行している。
(テレビ長崎)

