東京・高田馬場でライブ配信中の女性を刺殺した罪に問われる男の裁判員裁判で、被告人質問が行われた。被告は配信者だった被害者に好意を抱き、投げ銭や貸付で数百万円を支出した経緯を説明。恋愛感情や返済を巡る金銭トラブルが深まっていった経緯を語った。

2021年動画で知り好意抱く

東京・高田馬場で2025年3月、路上で動画のライブ配信をしていた当時22歳の佐藤愛里さんが男に刺され死亡した事件。殺人などの罪に問われている高野健一被告(44)の裁判員裁判で3日、被告人質問が行われた。

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弁護士:
佐藤さんを死なせたことについてどう思っていますか。

高野健一被告:
間違ったことをしてしまいました。

殺害された佐藤愛里さん(当時22)
殺害された佐藤愛里さん(当時22)

弁護士:
佐藤さんを知ったのはいつですか。

高野健一被告:
2021年の12月初めごろ、配信サイトで。かわいくて面白い配信者だと思いました。

殺害された佐藤さんは「最上あい」の名前でネットの生配信などを行っていた。

2023年に金の返済求める民事訴訟

高野被告は2021年に佐藤さんの配信動画を見たことをきっかけに好意を抱き、いわゆる「投げ銭」として、合わせて163万円あまりのアイテムを動画視聴中に購入した。

その後、佐藤さんから「お金を貸してほしい」などと複数回頼まれ、合わせて254万円以上を貸していたという。

高野被告はこれらの金を、消費者金融から借りるなどして工面していた。

2023年には、佐藤さんに貸した金の返済を求める民事訴訟を起こしていた。

配信中待ち伏せし刃物で襲撃

事件はその2年後、2025年3月に起きた。

この日、「山手線徒歩1周」というライブ配信を行っていた佐藤さんを、JR高田馬場駅周辺で待ち伏せし、刃物で襲撃した。

佐藤さんは心肺停止の状態で搬送され、その後死亡が確認された。

1日に開かれた初公判では起訴内容を認め、「間違いありません。申し訳ありませんでした」と謝罪した高野被告。

3日の被告人質問では、恋愛感情を持つようになった理由を聞かれた。

高野健一被告:
佐藤さんから「大好きだよ」とか、僕との出会いは「大きな出会いだった」とか「いないと配信できない」とか言われた。素直にうれしいと思いました。

弁護士:
どんな存在だと思いましたか。

高野健一被告:
リスナーの中でも特別な存在だと思いました。

金の無心と攻撃的な発言

金を貸すようになったいきさつについても質問が及んだ。

弁護士:
お金の貸し借りはいつからですか。

高野健一被告:
(2022年の)9月初めです。財布を忘れたので、2~3日で返すから振り込んでほしいと。5万円振り込みました。疑うこともなく貸しました。

その後も「病気になったので、家を借りるためのお金を貸してほしい」などと金の無心が続いたという。

高野健一被告:
好意があったので信じたかったです。とりあえず50万円と言われました。

しかし、何度か貸した後、「これ以上貸せない」と謝ると、佐藤さんから攻撃的な発言があり、だまし取ろうとしているのかと感じたという。

判決は7月15日に言い渡される。
(「イット!」7月3日放送より)