秋田市、潟上市、男鹿市で生産される初夏限定のブランドネギ「秋田わかまるねぎ」が出荷の最盛期を迎えている。県産ネギが市場で少なくなる6~7月の需要を狙って誕生し、市場デビューから3年目を迎えた今シーズンは生産者が倍増。関東や関西への販路拡大も進む中、柔らかな食感と甘みを武器にブランド定着を目指している。
「県産ネギの空白期間」埋める新ブランド
「秋田わかまるねぎ」は2024年に市場デビューした秋田県の新ブランドネギだ。
秋田市、潟上市、男鹿市の3市限定で栽培され、6月中旬から約1カ月間だけ収穫・出荷される。
県内では秋冬ネギ(10~12月に収穫)、夏ネギ(7~9月に収穫)、春ネギ(越冬し春に収穫)の生産が盛んだが、6月から7月上旬にかけては県産ネギの流通が少ない時期だった。
その空白を埋め、年間を通じて秋田産ネギの存在感を高めようと誕生したのが秋田わかまるねぎだ。
生産者は倍増 県外市場への展開も
今シーズンの生産者は3市合わせて10人と、昨シーズンの2倍に増えた。
さらに2026年は関東や関西方面への販路拡大も進められていて、県外市場での認知度向上にも期待が高まる。
秋田市河辺で就農2年目を迎えた高橋舞さんもその1人。飲食業や営業職、アパレル業界など多様な仕事を経験した後、「食に関わる仕事がしたい」と農業の道を選んだ。
若取りで実現 葉まで食べられる甘さ
高橋さんは70アールの畑でネギを栽培し、そのうち20アールで秋田わかまるねぎを生産している。
「ことしは草もネギも生育が早く、順調。夏ネギが出回る前に甘くて柔らかいネギを食べられるのが特徴」と話す。
秋田わかまるねぎは通常の夏ネギより約1カ月早く収穫される。柔らかいうちに“若取り”することで葉先まで丸ごと食べられ、辛みが少なくマイルドな甘さが楽しめるのが特徴だ。
手作業で守る柔らかな品質
収穫作業は一本一本手で行われる。
一般的なネギのように機械で掘り起こすと柔らかな葉が傷つくためだ。
収穫後は皮をむき、約250グラムずつ袋詰めして出荷。取れたてはみずみずしく、特に緑の葉の部分の甘さが際立つという。
「待っていました」と言われるブランドへ
ブランド化に向けた取り組みは着実に広がっている。県内のスーパーで販売されているほか、秋田市の秋田キャッスルホテルと秋田パークホテルでは特別メニューも提供中だ。
高橋さんは「消費者の皆さんから『待っていました』と言ってもらえるネギのブランドにしていきたい」と意気込む。
生産者の思いが詰まった秋田わかまるねぎ。初夏だけの味覚が、秋田の新たなブランドとして根付き始めている。
(秋田テレビ)

