京都府八幡市の川田翔子市長(35)。現役市長として史上初めて、「産休を取得する」ことを発表しました。

川田市長は2023年、女性市長として全国最年少となる33歳で初当選。

現在、ことし9月の第一子出産を控えた妊娠6カ月の妊婦でもあります。

関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」は、川田市長の一日に密着しました。

■「市民新聞のコラム、いま書いてます」朝から止まらない業務

午前8時30分、市役所に到着した市長は席に着くや否や、職員との打ち合わせを開始。

カバンから大量の資料を取り出し、翌日の記者発表用パワーポイントの確認や、市民新聞のコラム執筆まで同時並行でこなします。

午前9時には特別ゲストとして講義するため、京都市内の大学へ出発。

「決裁を見たりとか…まとまった時間が取れるので」と、移動の車内でも作業を続けます。

■「車の中でパンを食べました」昼食も移動中に

大学では「まちを未来へつなぐ、これからの地方自治のあるべき姿」をテーマに、自作のパワーポイントを使った約1時間半の特別講義を実施。

昼食は移動中の車内で、パン屋で買ったパンを食べたということです。

午後2時からは来客対応、午後2時55分には議会へ駆け込み…

午後4時10分に議会の会議が終了すると、「トイレだけ行かせてください」と話して、5分後には次の会議へ。

息つく暇なく業務をこなして、午後5時過ぎに業務終了となりました。

さらにその日の帰りは、産婦人科の検診へ。「本当はもっと今週後半の予定だったんですが、出張が入ってしまって…」と話します。

■「前例がないなら作ってでも」 産休取得に込めた思い

産休は出産予定日(9月中旬)の前後8週、合計16週・約4カ月の取得予定です。

産休中は副市長が職務代理者を務め、市政運営に滞りがないよう対応していくということです。

産休後はフレックス勤務やリモート体制で育児と仕事を両立する期間に移行する予定です。

川田市長には、「全国初」とみられることだからこそ、自身が一歩踏み出したいという思いがありました。

【京都・八幡市 川田翔子市長】「組織として休んでる間も、ちゃんと市政が滞らないっていうことを含めて、前例がないなら作ってでも、仕組みとして社会で支えていく仕組みを作っていくのが今必要なことなんじゃないかな 」

■「応援したい」 市民の反応は

街頭インタビューに応じた八幡市民からは、おおむね歓迎の声が上がりました。

・「休みがあってエネルギーを蓄えて、またステップアップされたら八幡市民はみんな喜ぶ」

・「ちゃんとリカバリーできる仕組みを手打ってるから、いいんじゃないですか」

・「これを機に育休も取りやすくなるのかなと思った。応援したい」

一方、SNS上では批判的な声もあります。

元地方議員からは「市長という職責から、市民の生活をおざなりにするのでは。議会軽視にもなりかねない」、元公務員からは「長期間休むことが予測される場合、市長に立候補すべきではない」といった意見が出ています。

また「市長の長期休みのしわ寄せで育休を取れない人がいたら本末転倒」という声もあります。

■「お産は命に関わること」 制度的な議論も

ジャーナリストの岸田雪子氏は、「妊娠する可能性があるなら市長選に出るべきではなかった、という意見があるが、そう言ったら女性は何もできなくなる」と指摘します。

一方で「政治家は特別職であり、一般の労働法とは異なる。任期途中に休むことへの議論はある」としながらも、「ことこの産休に関しては必要だと思う」と述べます。

【岸田雪子氏】「お産は今でも命に関わることで、年間20〜30人の妊産婦さんが亡くなっている。産後うつも10人に1〜4人はいる。非常に繊細な時期なので、しっかり休める制度があっていい」

さらに、「地方では若い女性が”女性は家庭のことをちゃんとやってください”というプレッシャーが嫌で離れていく。市として子育てがしやすい、キャリアも続けやすいとPRすることは、市長自身が当選した理由にもつながっている」と話します。

元プロ野球選手の古田敦也さんも「この若い市長が自分の意見を持って行動していることは、日本全体に先駆けてやってみる価値が十分ある」とコメントしました。

(関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」2026年5月26日放送)

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