20 日から始まった阪神高速3号神戸線の通行止め。区間は大阪・神戸方面と淡路島や四国方面をむすぶ主要ルートで、普段から混雑する区間は、20日は最長4.1キロの渋滞が発生しました。

期間中は大きく迂回したり、一般道を使ったりする必要があり、ドライバーからも困惑の声が…

【仕事で利用の男性】「めっちゃ困りますね。阪神高速は湾岸の方が結構混むんで」

【トラックドライバー】「あっちこっち今やってますやん。新名神やってるし、これからあちこち工事始まって、常に渋滞が出るん違いますか」

■致命的な損傷を防ぐために大規模工事が必須

なぜ今回、「終日通行止め」をしてまで補修工事をする必要があるのでしょうか。

1964年に営業を開始し、1日の交通量は70万台を超える阪神高速。

道路には穴が開いたり、表面がはがれたりしていて、致命的な損傷へと発展させないために大規模な工事が必要となっています。

今回、その現場に特別に案内してもらうと、大型車両が一般道のおよそ5倍走行するという道は、急ピッチで整備されています。

■高度経済成長期のインフラ整備が一斉に寿命か…

利便性と安全性を両立させるために不可欠な補修工事。高度経済成長期に整備された多くのインフラが、一般的に50年と言われる寿命を迎えつつあります。

去年4月、京都市内では道路の一部が冠水。原因となった水道管は67年前に敷設されていました。

今月10日には大阪府摂津市でおよそ3メートルの穴があき、1984年に設置された下水道管とマンホールの間にすき間ができたとみられています。

■大阪市763の橋を守る「予防保全」とは?

こうした状況に対し、大阪市でインフラ設備の寿命を伸ばす“ある取り組み”が行われていると聞き、行ってみるとそこは一本の橋でした。

【大阪市建設局道路河川部橋梁課 上野裕平担当係長】「こちらは鉾流橋(ほこながしばし)という橋で、堂島川にかかる橋です。昭和4年に架けられ、今年で97歳を迎える橋です」

50年を越えて長く使うための取り組みとは…

【大阪市建設局道路河川部橋梁課 上野裕平担当係長】「補修ということで、こちらの緑色のところとか塗膜というんですけども、塗装の塗り替えということで長寿命化を図る。劣化の具合は随時確認しながら、計画的に橋の維持管理をさせていただいています」

こまめに修繕することで設備の寿命を伸ばす「予防保全」という方法。

江戸時代に「浪華八百八橋(なにわはっぴゃくやばし)」とうたわれた大阪には現在763の橋がありますが、そのうち460の橋が50年以上使用できているといいます。

一方、老朽化の進行などによって架け替え工事が決まっている橋もあるほか、国の基準で5年に1度、全ての橋を点検する必要があり、維持管理には多大なコストがかかるといいます。

■人口減少でインフラの維持管理は「取捨選択」必須になるか

専門家は、人口が減少するなか、インフラ設備の維持管理は「近い将来、取捨選択せざるを得ない」と指摘します。

【近畿大学理工学部 米田昌弘名誉教授】「2050年になると(人口が)1億人。そうすると今の社会のインフラも人口が減少した分だけ6分の1ぐらいは減らさないと、税収も減るわけですから、維持管理できませんよね。住民の方々に状況をご理解いただけるように説明していくもとで取捨選択せざるを得ない」

今は懸命な修繕がつづく日本のインフラ。交通規制にも理解が必要です。

(関西テレビ「newsランナー」 2026年5月21日放送)

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