現場に残されていた封筒には現金3万3000円。若い命を奪った事故はその経緯をめぐっても大きく揺れ動いている。
■事故の前から…
早朝の防犯カメラ映像には、センターラインをこえているように見えるマイクロバスの姿…福島県郡山市の磐越自動車道で事故を起こした、若山哲夫容疑者(68)が運転するバスとみられる。
21人が死傷したこの事故。
捜査関係者によると、複数の生徒が「事故の前にもトンネル内で車体をこすっていた」「不安定な運転だった」と証言している。
若山容疑者は、事故の2カ月前からも複数回の事故を起こしていた。
若山容疑者を知るタクシー運転手は「タクシーの乗り降りするにも大変なくらい足が悪い人でした」と話している。
■封筒には3万3000円
そして、この事故をめぐっては高校側から新たな事実も明かされた。
道路運送法では、自家用車やレンタカーなど白ナンバーの車が有償で人を輸送することを原則禁じている。
これをめぐり高校側は「貸切バスを依頼した」、運行会社は「レンタカーと運転手を依頼された」と意見が対立しているが、事実としてバスは白ナンバーで、高校によると運行会社から若山容疑者にあてたとみられる「手当」などと書かれた現金入りの封筒も見つかった。
北越高校・部活の顧問は「昨年度1年間を見ると、全部で蒲原鉄道との案件は12回あった。その3回の請求書を見ますと『レンタカー代』『人件費』という項目があった」と語り、事故の前にも複数回、運行会社から手配された車がレンタカーだったことも明らかになった。
警察は学校と運行会社の間で「白バス」行為が繰り返されていたとして、捜査を進めている。
高校生の未来を奪った事故。福島県教育委員会でも、あらためて各学校に「貸切バス選定ガイドライン」の周知徹底をはかるよう呼びかける方針。