車内から保護者に連絡も

生徒が違和感を覚えながらも、若山容疑者が運転するバスはそのまま高速道路に乗り、福島県へ向かった。

その時の様子についてソフトテニス部について知る人は、「福島県に入ったぐらいのところで運転がおかしくなり、生徒が保護者に『運転がおかしい』と連絡していた」と明かす。

車内から保護者に届いていたという異変を伝えるメッセージ。そして、事故は起きてしまった。

専門家「回避動作なかったのでは」

交通事故鑑定人の中島博史氏によると、事故現場の痕跡から、若山容疑者の運転の異様さが見て取れるという。

中島氏:
バスが走ってきてガードレールが位置関係として、このまま(真っすぐ)行くというのは基本的に考えづらい。(運転手は)避けようとするだろうと。

指摘したのは、バスにガードレールが貫通していること。

バスは、正面からガードレールに突っ込むと、そのまま直進を続け、ガードレールが車体を貫通。そこに後続車が衝突し、被害はさらに拡大した。

ガードレールが車体をまっすぐ貫通するケースは、中島氏も見たことがないという。

中島氏:
やっぱり人間、回避しようとするので、よけようとしたのであれば、ぶつかる時に斜めに当たるので、突き抜ける向きは斜めになる。本当に真ん中まっすぐなので、全く回避動作してないと思います。

若山容疑者が、ガードレールを全く避けようとはしなかったとみられる。

足を引きずって歩く容疑者

『Mr.サンデー』は、事故前夜、若山容疑者と一緒にいた人物に話を聞くことができた。

店主:
午後6時から店に来て、お酒を飲んでいました。刺身とポテトサラダとイカ焼きを食べて行きました。

そう語ったのは、若山容疑者の行きつけだという飲食店の店主。

来店した際、「翌日に高校生を乗せて運転する」と聞いていた店主は「引率の前日は店に来ないと思っていて。『あれ?先生、明日遠征じゃないんですか?』って聞いたら、『だから今日は早く帰って寝る』って」と当時のやりとりを振り返った。

店主:
食べることも飲むことも好きで、もうがーっと食べて、がーっと飲んで。「またね」っていなくなる感じの人です。朝4時半にレンタカー屋さんで、5時に学校って言っていたかな。

翌朝に備えて、午後8時には店を出たという若山容疑者。だが、店主はある異変に気付いていた。

それは最近、若山容疑者が雨でもないのにビニール傘を持っていたこと。

店主が「今日は雨が降るんですかね?」と聞くと、若山容疑者は「いやいや、これは杖代わりだよ」と答えたという。

3月ごろから傘を杖のように使い、足を引きずって歩いていたといい、地元のタクシー運転手は「(タクシーの)乗り降りも大変なくらい足が悪いくらいな人だった」と話す。