女性幹部が少ないのは警察も例外ではない。佐賀県警では女性警察官の初採用から34年が経った今年、初の女性署長が2人誕生した。女性警察官がごく少数の警察組織で生きてきた女性の新署長が警察官人生を語る。

「女性だからといって甘えない」

今年(2026年)3月、佐賀県警・白石警察署の新署長に就任した鶴丸晶子さん(54)。県警で初の女性署長となった2人のうちの1人だ。

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鶴丸さんが佐賀県警に採用されたのは1994年。
警察学校を卒業した当時、報道記者の取材に抱負を語る鶴丸さんの姿が記録に残っていた。

警察学校卒業当時の鶴丸晶子さん:
女性だからといって甘えないで、男性と同じようにできる限り頑張っていきたいと思います

女性警察官はごく少数の警察組織

鶴丸さんが採用された当時、県警の女性警察官はごく少数の時代だった。
佐賀県警で女性が初めて採用されたのは34年前の1992年。5人の女性警察官が採用された。

2005年ごろから女性の採用は10人近くになり、2017年には、過去最多の19人を採用。女性警察官は年々増えている。

しかし約2000人の警察官に占める女性の割合は、この10年で4.1ポイント上昇したものの、去年(2025年)4月時点で12.2%に過ぎないのが現状だ。

女性警察官がごく少数の警察組織で、鶴丸さんは人身安全少年課や交通企画課など様々な仕事を任されてきた。

白石警察署 鶴丸晶子 署長:
異動の度に全く異なる業務に携わってきたので、必要とされる存在になることを意識して、相手の立場に立った対応を心がけることを大切にしてきた

出産後に辞める女性警察官も多かった

もう1人の初の女性署長、神埼警察署の木下千嘉子さん(56)。

2013年、武雄警察署で行われた訓練で地域課長としてインタビューに答える姿が記録に残っている。

武雄警察署 地域課長 木下千嘉子さん(当時):
災害があった時、速やかに対応できるように訓練していかいなければならない

木下さんは26歳で結婚し、子ども2人を出産。出産後に仕事を辞める女性も多かった時代だったが、家族の支えもあり、子育てと警察官の仕事に全力で励んだという。

殺人事件…記憶に残る捜査一課の経験

木下さんのこれまでの警察官人生で、特に記憶に残っている事件があるという。

神埼警察署 木下千嘉子署長:
自分の中で一番記憶に残っている仕事は、平成19年に武雄で発生した殺人事件の対応にあたったこと

2007年、佐賀・武雄市で入院していた男性が暴力団関係者と間違われて射殺されるという事件が起きる。

木下さんは当時、県警本部の捜査一課で事件を担当した。被害者遺族の妻とも接し、被害者支援のあり方を日々考えてきたという。

神埼警察署 木下千嘉子署長:
犯罪を犯した者は絶対捕まえる、被害を出さない、被害を拡大させない、被害者を守るということを、その頃から強く意識するようになった

意識せず女性の視点と考え方を生かす

警察学校を卒業した当時、「女性だからといって甘えないで、男性と同じようにできる限り頑張っていきたい」と抱負を語っていた鶴丸さんは、初の女性署長に就任したことについて次のように語った。

白石警察署 鶴丸晶子署長:
県警で初めての女性署長ということだが、その点は意識せず、結果的に女性としての視点や考え方が生かせたらと思っている

“初の女性署長”というプレッシャーの中で、2人の女性はさらに重責を背負って新たな警察官人生を歩み始めている。

サガテレビ
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