鳥取県米子市出身の格闘家・武尊選手。
4月29日夜、現役最後の試合に臨み、「宣言通り」のKO勝ちで、有終の美を飾りました。
ふるさとで幼いころから指導してきた恩師も、愛弟子の最後の戦いを見守りました。

プロデビューから15年、武尊選手は29日夜、現役ラストマッチ。
アジア最大の格闘技団体が主催する「ONE SAMURAI」でムエタイの“生きる伝説”・タイのロッタン選手と対戦。
2025年3月、屈辱の1ラウンドKOを喫した相手とのリベンジマッチです。

5ラウンド制の試合。
第2ラウンド、武尊選手のラッシュで2度のダウンを奪いました。
その後、ロッタンのタフな戦いぶりに苦しい展開。白熱の戦いは最終第5ラウンドへ。

ついにロッタンをリングに沈め、宣言通りのKO勝ち、喜びを爆発させました。
これで、キックボクシングフライ級の暫定世界王者の座につき、有終の美を飾りました。

米子市出身・武尊選手:
「格闘技と出合ってなかったら本当にろくでもない人生だったなっていうふうに思うし、最高な人生にしてくれたのも格闘技のおかげ。僕に憧れて格闘技始めてくれた子どもたちとか、これからのファイターに、ちゃんと同じようにこの盛り上がる舞台を残してあげたいし、格闘技会これから盛り上げ続けていくことを、なんかできたらなって思ってます」

武尊選手の運命の一戦、ふるさと米子から会場に駆けつけた人も。

正道会館米子支部・安井博美師範:
「すごい盛り上がりがあった。最後KOで勝ってくれて、その時も火山の噴火のようでもう涙出ました」

こう話すのは安井博美さん。
米子市の空手道場の師範で、小学生から中学生の頃まで武尊選手を指導していました。

正道会館米子支部・安井博美師範:
「ボクシングミットを武尊選手が蹴り込んでいましたね。練習の時に子どもが壁にぶつかってはいけないから、お守りでここに置いている。頭を打たないように。捨てるに捨てられなくて『守り神』になりました」

道場には、武尊選手が稽古で使っていたミット。
「ナチュラル・ボーン・クラッシャー」の異名をとる武尊選手のルーツがここにありました。
ただ、その少年時代の素顔は、今とは少し違っていたそうです。

正道会館米子支部・安井博美師範:
「泣き虫タケちゃんでした。男の子に蹴られても泣いてましたから。優しい子でした」
「男女混合で試合する。3年生の女の子と3年生の男の子という形になるが、その時、女の子と当たった時はもう、女の子に手を出さなくてもう受けるだけ。パンチも出さない、蹴りも出さない。負けちゃうけど、女の子には手を出さないような子で」

武尊選手に優しくも芯の強さを感じ、相手の技を「受ける技術」を教え込んだといいます。

正道会館米子支部・安井博美師範:
「この子は手を出せないんだということで、受ける技術をしっかり教えましたね。1回見たらじっと見て、頭の中に入れていく。『もうやめ』って言ってもまだやってましたね」

試合後、武尊選手から届いたメッセージには、「先生のおかげで最高の格闘家人生送れました。本当にありがとうございます!!」と、安井さんへの感謝の気持ちが綴られていました。

正道会館米子支部・安井博美師範:
「立派な社会人、人間として、元誰々じゃなくて、武尊という人間としてですね、今までの生き様を貫いてもらいたい」

15年のプロ生活を通じて日本の格闘技界を引っ張ってきた武尊選手。
グローブを静かにリングに置き、現役生活に別れを告げました。

TSKさんいん中央テレビ
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