口座を乗っ取られ
もう一人の実行犯、高知市の元自衛隊非常勤職員(当時46)。今年3月に、執行猶予付きの有罪判決を受けた。
「金がなかった」「パチンコもするし、ネットビジネスでだまされて、借金ができて債務整理中」

2024年、携帯に届いた副業案内のメッセージをきっかけに、トクリュウとつながる。すると2025年1月、税務署から国税還付金振込通知書が届く。
口座のお金について「引き出さないで」と指示され、そのままにしておくと2日後、別の口座に94万円が移されていた。口座を乗っ取られていたのだ。
男は、残った3千円をATMから引き出した後、5万円の報酬を求めるメッセージを相手に送信。

しかし、その後、担当者とは連絡がとれなくなったという。
不正防止の課題
こうした中高年も含めた闇バイトは数百人に上り、わずかな報酬で、トクリュウに使い捨てられている。
そもそも、このe-Tax詐欺を、税務署はどうして見抜けなかったのか。

元税務署職員の小串和久税理士は、「原則、出てきた内容が真正か不正かは判断せずに事務処理は進み、中身を審査することはその都度はできない」と指摘。日本の納税制度が、申告内容を税務署が信用する「性善説」で成り立っていると説明する。

国税庁は取材に対し、「効果的な不正還付の防止や審査などの総合的な見直しを検討する」とコメントした。
あの手この手で制度の穴を付くトクリュウ。この穴を防ぐとともに、高齢者にも及んでいる「闇バイト」への勧誘を防ぐ手立ても求められている。
(「イット!」4月30日放送より)
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