全国各地で、地方議員のなり手不足が問題になっています。岐阜県でも東白川村の議会が、議員の「定数割れ」でスタートしました。

■6人全員が無投票当選となった東白川村

面積の90%ほどを山林が占める、岐阜県の東白川村。4月7日に告示された、村の議員を選ぶ選挙では、候補者が定数(7)を下回る定数割れとなり、6人全員が無投票当選となりました。

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27日に開かれた初めてとなる臨時議会も、議員6人でスタート。なり手不足の中、新たに加わった新人は、パート従業員の今井沙織さん(46)だけです。

志を持って村のために働くことを決めましたが、これまで通りカフェでのパートは続けていくそうです。

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今井沙織議員:
「夫がいて収入があり、高校生の息子も卒業しましたので出馬できました。ただやはり、この報酬だけではやっていくのは難しいかなと思っております」

なり手不足の要因の1つに挙げられるのが、報酬の低さです。人口2000人ほどの東白川村の場合、議員報酬は月に18万円で、政務活動費はゼロ。ちなみに、岐阜市議の報酬は月額65万円です。

大きな開きはありますが、村の財政も厳しく増額は見込めません。村の皆さんは、どう感じているのでしょうか。

東白川村民ら:
「最低限の報酬は他町村と同じぐらいにしていただかないと、これからも出る人がいないと思いますよ」
「選挙はあってもいいかな。村民1人1人がみんなで村を盛り上げていくような気運をつくる必要がある」

3期目を迎えた安江真治さん(60)。1年ほど前に、家業の製茶販売が廃業。生活のための収入は、週2〜3回の木材加工のアルバイトで賄っています。

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安江真治議員:
「(前回の選挙で)出ないことを支援者の皆さんにお話ししたんですけど、後継者がいなかったので。この地域から議員がいなくなるのは、自分としては容認できなかったので、続ける選択をしました」

■“定数削減案”に賛否…美濃加茂市長が意欲

同じ岐阜県の美濃加茂市長が提言するのが、議員定数の削減です。

議員定数を「16」から「10」に削減し、現在1人1万円の政務活動費を10倍に増やすなど、議員活動を充実させる狙いです。

議会からは、「費用が増えれば活動の選択肢が広がる」「議論するのに議員10人は少なすぎる」などと賛否の声が入り交じり、次の6月議会以降で本格的な議論が進められる見通しです。

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美濃加茂市の藤井浩人市長:
「政治家のなり手不足と言われる時代の中で、安心して政治家に立候補できて活動に専念できる議会活動を、美濃加茂市から実践できないかなと」

なり手不足や定数削減も話題に上がる状況に、専門家は…。

愛知学院大学の森正教授:
「考える機会が失われるわけですから、地方政治や地方議会に対する関心をさらに損ねてしまう。地方議会に求められている行政への監視や、多様な民意の反映がますますしづらくなる。地方自治体そのものの衰退を招く恐れも十二分にあると思います」

東海テレビ
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