「こういう言い方をすると、相手を傷つけやすいよね」
「一般的には、こういう場面では誤解が生じやすいよね」
といった、注意喚起や一般論を教えてもらう存在としては、AIは役に立ちます。
これは、「だから、この人はこう思っているはずだ」と結論を出すこととは、まったく別です。
人の気持ちは効率化できない
人の気持ち。思いやり。相手を喜ばせたいという感覚。
これらは、効率化できないからこそ、人として大切な領域なのだと思います。
AIを使っていいこと、よくないこと。その線をどこに引くのか。それは、子どもではなく、今を生きる私たち大人に突きつけられている問いです。
・最初から答えを出す存在として使うのか
・自分の考えを深めるための補助として使うのか
この違いは、結果以上に、プロセスを大きく変えます。AIは、考える力を奪う存在にもなりますし、考えることを面白くする相棒にもなります。
AIのよさを過度に持ち上げるのでもなく、不安だけを煽るのでもなく、考えることの価値をどこで守るのかを、自分の言葉で説明できる必要があります。それができて初めて、AIは本当の意味で「味方」になるのです。
安井政樹(やすい・まさき)
札幌国際大学基盤教育部・教職センター准教授。文部科学省学校DX 戦略アドバイザー。デジタル庁デジタル推進委員。
