高い支持率を保ち「高市一強」に見える自民党の中で、議員たちの“再結集”の動きが目立ち始めました。政治とカネの問題を発端に一度は解散したはずの派閥が復活するかのような動きの背景には何があり、そして今後どのように展開するのでしょうか。永田町取材に定評があるジャーナリストの鈴木哲夫さんが解説します。
ベテラン議員「派閥…そう言ってもらっていいかな」
川崎健太キャスター:
2月の衆院選後の自民党内の動きですが、麻生派、旧安倍派、旧茂木派、旧岸田派、そして事実上の武田派、それぞれがはっきり動きはじめています。“派閥復活”ともいえる動きをどう見ていますか。
鈴木哲夫さん:
この中で旧安倍派の会合に参加したけっこうなベテランに「派閥復活じゃないですか」と僕が言ったら「まあ派閥…、そう言ってもらってもいいかな」とはっきり言いましたからね。結局、派閥というものが再び自民党の中でできつつあるというふうに僕は見ていいと思う。
ただ、これまでの派閥とは違って気にしてるのは、いわゆる裏金問題すなわち「政治とカネ」の問題で派閥解散をやったわけです。だからそういう意味で「政策集団だ」というアピールをしてます。だけど、やっぱり権力闘争ですよ。こうやって集団を作ったら「維持していくためには勉強会やりましょう」「組織には資金がいる」「じゃあお金どう集めようか」みたいに、裏金事件の反省なく走っていく可能性もあるので、そこは厳しく見とかなきゃいけないですね。
“派閥”中心に「高市おろし」の動きも
川崎キャスター:
一方、派閥と高市総理なんですが、最新のFNN世論調査では総理の就任半年がたった高市内閣の支持率は70%超えていまして、数字では高市総理の一強状態と言えそうです。そして2027年秋には自民党の総裁選を控えていて、これだけ選挙に強くて支持率も高い状態だったら無投票の再選となってもおかしくもないとは思うんですが、そうした中での派閥復活の動きとなると、これは総裁選に向けた“高市包囲網”のサインとも見えるのですが…。
鈴木さん:
僕はそうなっていくと思います。というのは、今の支持率も全てのメディアで見るとちょっとデコボコが出てきてるんですね。これは何かというと、高市さんが政策の各論に入っていくと、国民の中でも賛成反対というのが出てくるので、支持率が全体的に高かったのが、いまはメディアによってデコボコが出てきている。そうなると2027年の総裁選で「ポスト高市」というのが絶対出てきます。
さっき言った通り、今度の「グループ」というのは権力闘争です。派閥はもともと総理総裁を目指すのが派閥だったわけなので、そういう意味では、私の取材では今のところ外交ですごく力を発揮してる旧茂木派、それから旧岸田派、ここは林さんですよね、このあたりが総裁選に出なくてどうするんだと。「外交であり、そして経済政策であり、我々だろう」みたいな形で派閥が中心になった“高市おろし”が、支持率が下がってくるとそういう動きも出てくる。
だから僕は政策集団というのはいいと思うけれども、かつての権力闘争の集団になり、裏でいろんなことがありお金も動くなんてことにならないようにしてほしいなと思いますね。
川崎キャスター:
巨大与党の内部で監視の目があったり党内野党だったりというのは必要な要素でもありますしね。
鈴木さん:
でも権力闘争に走っていくとやらかすじゃないですか。
川崎キャスター:
そこですよね。
(2026年4月23日放送「報道ワイド 記者のチカラ」より)