夜の闇を照らし続けた激しい炎。
強い風にあおられるたび火の手は大きくなり、山から人里周辺へとその範囲を拡大し続けました。
その様子を遠くから見つめる人々の口からは「この間、地震や津波こわかった。なんでこんなに続けて起きるのか」といった不安の声が聞かれました。
夜が明けても住民の不安は解消されぬまま。
火は住宅街のすぐそこまで迫っています。
太平洋に面する岩手・大槌町で22日午後発生した、この山火事。
沿岸一帯は、3日前の地震で津波警報が出され、今も、町には「後発地震注意情報」が出されています。
同じころ、山の斜面を線状に広がる火の手はふもとの集落からも確認されていました。
そして迎えた夜。折からの強風に乗り、延焼の範囲が拡大。
辺りを包む煙が炎に照らされ、山林一帯は赤く染まりました。
上空から小鎚地区の山林を見ると、炎が輪のように広がり一帯を取り囲んでいる様子が。
しかし、火の手はこれだけではありませんでした。
先ほどの小鎚地区から約10kmも離れた、吉里吉里地区。
ここでは、より広範囲で激しい炎が山林一帯を覆っていました。
そして火の手が隣接する住宅街のすぐそばまで迫る様子もうかがえます。
ついには、多くの車が行き交うトンネルの真上にまで火災が広がっていったのです。
一夜明け、日の出とともに本格化した消火活動。
まさに目の前に迫る炎。
懸命の放水が続きますが、その勢いを止めることは困難を極めました。
そして、地区一帯はまるで濃霧に包まれたように山火事の煙や灰が充満する事態に。
今回の山火事により、2つの地区の約200haが延焼。
建物も住宅1棟を含む7棟が全焼したとみられます。
地震への不安が収まらぬ中、新たな災害に見舞われた大槌町。
乾燥注意報が出されたままで、火は現在も消し止められていません。