福井県内屈指のサクラの名所の一つである福井城址のサクラが、今年はひどく花つきが悪くなる異変が起こっています。これはお堀の工事の影響か?それとも…
 
原因不明の異変に困惑が広がる中、サクラのプロが現場を改めて調査。その原因が判明しました。
 

4月11日、福井城址を訪れたのは、岐阜県からやってきた樹木医・今井三千穂さんです。40年以上、福井県の林業を見守り続けてきた、いわば“桜の守護神”です。
 
今井さん:
「ちょっと今までこういう事例は…県庁では観察したことがないんですけどね」(今井さん)
 
記者:
「(プロが見ても)異例なんですね?」
  
今井さん:
「そうですね」
   
福井テレビでは、6日の放送でサクラの異変を伝えましたが、その中で今井さんは電話取材に対し「冬の鳥による食害」の可能性を挙げていました。

しかし、現地調査に訪れた今井さんの目は、鋭く「ある一点」をとらえました。
   
「いっぱい落ちているでしょ!ここも!よく見てみて。びっしり落ちていますよ。1本、2本、3本…この付近が集中的にやられています。葉っぱが出ていないところは、だいたい鳥にやられたところです」(今井さん)
 
無残に散らばる黒いつぶつぶ。大きなものは「花の芽」で、小さなものは「葉の芽」。何者かが、咲く前のサクラを文字通り「つまみ食い」した痕跡です。


では、その犯人とは―
  
「この現場にいたわけではないからわかりませんけど、一般にはウソという鳥ですね」(今井さん)
   
「大群でやってきて、花の芽や葉の芽を食い荒らすことはたくさんの文献で出てますし…群れでやってくて、人間がサクラの木の下にいると、頭の上にいっぱい(芽が)落ちてきますよ。雪があると、真っ黒になるほど落としますから。人間でも、美味しいものほどつまみ食いするでしょ?」と今井さんは笑います。


「ウソ」のような本当の食害。来年に向けての対策はあるのでしょうか―
 
「対策と言ってもネットをかけるわけにいかないでしょ。雪の上に黒い点が目につくようになったら、爆竹かなんかを鳴らす方法しか検討つきませんね。こういう被害は、ここだけじゃなくて、各地で発生している。まあ、予想は当たりましたね」(今井さん)
  
今回の調査結果を受けて、サクラを管理する県は「今後、今井さんと相談しながら対策を検討する」としています。


福井市自然史博物館の鳥の専門家・出口さんにも聞いたところ、今年は足羽山で、サクラの芽をついばむウソの報告例がなかったとのこと。はっきり断定はできませんが、もしかしたら、今年、福井城址のサクラが狙われたことと、もしかしたらつながりはあるかもしれません。
  
今回の調査を受け今井さんは「芽を食べられたことで、今年は養分を吸い上げる力が弱まっており、一部の枝が枯れたり、木自体が弱ってしまう可能性もある」とも話していました。
  
最近は全国でサクラの倒木のニュースも多く、継続的なケアが必要だそうです。しかし、「来年は咲かない」ということではなくまずは一安心…来年の春は咲き誇るサクラの姿をみたいものです。

福井テレビ
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