ワールドカップ日本代表のユニホームを手掛けて20年以上となる企業が福井にある。熱転写ラベルやプレス機の製造を手掛ける「ジャパンポリマーク」は、「薄い、軽い、剥がれない」その技術で、日本代表を“背中”から支えている。

背番号発表…すぐさま生産対応に

「率直言ってびっくりしました。番号のリリースを聞いてなかったんですよ、今年は」
そう語るのは、ジャパンポリマークの久保浩章社長。

ジャパンポリマークの久保浩章社長(右)
ジャパンポリマークの久保浩章社長(右)
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日本代表の選手発表があり、続いて背番号が決定すると、すぐさま生産対応に追われることになった。「社員が大阪までラベルを持って走っているというような、そんな状況」だという。

2002年からW杯日本代表ユニホームを手掛ける
2002年からW杯日本代表ユニホームを手掛ける

ジャパンポリマークが日本代表のネーム&ナンバーを手がけるようになったのは、2002年の日韓ワールドカップからだ。以来、今大会に至るまで一度も途切れることなく手掛けてきた。会社内のショールームには、歴代の代表ユニホームがズラリと並ぶ。

改良に合わせて熱転写技術も進化

ネーム&ナンバーの正式名称は「熱転写フィルム」。熱と圧力によって、フィルム上に印刷された絵柄をユニホームの生地に転写させる技術だ。製造工程で大切にされているポイントは「薄い・軽い・剝がれない」の3点。

日本代表のユニホームは200グラムという目標値が定められている。この基準が設けられたのは2006年のドイツ大会から。

かつては襟がついていた
かつては襟がついていた

久保社長によると、かつては襟が付いていたり生地が二重になっていたりと、かなりの重量があったという。「2006年ドイツ大会からは軽さを重点的に開発されていまして、それ以降は吸汗・速乾という機能や、2010年の南アフリカ大会のときには筋肉をサポートする素材が付くようになった」と時代ごとの進化を語る。

進化するユニホームに合わせて技術開発も必要に
進化するユニホームに合わせて技術開発も必要に

素材の進化が続くユニホーム。それに合わせて「絶対剥がれてはいけないので開発は非常に大変だったんです」と久保社長は開発の苦労を口にする。

「日本そして福井に元気を届けたい」

同社は、車の助手席前やサンバイザー裏に貼られたエアバッグの注意ラベルなど、生活に欠かせないマークの製造も担っている。命に直結するエアバッグのラベルは絶対に剥がれてはならない。その耐久技術が、そのまま日本代表のユニフォームにも応用されているのだ。

車に乗ると必ず目に入る注意書き
車に乗ると必ず目に入る注意書き

熱転写は、わずか10秒のプレスでネーム&ナンバーが生地に完全に定着。フィルムを剥がすと、くっきりとした番号が現れる。

プレス機で10秒程で完成する
プレス機で10秒程で完成する

中東情勢の影響で原材料のナフサが不足しており、製造メーカーとして厳しい状況が続いているが久保社長は「我々が精魂込めて作った背番号で、ワールドカップで活躍をしていただくことが、日本そして福井に元気を届けるのではないか」と選手らにエールを送る。

日本代表選手のユニフォーム…そこには2002年から続く地方企業の誇りがあった。

福井テレビ
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