大阪・関西万博の来場者輸送のため導入した「EVバス」をめぐり、大阪メトロが路線バスなどへの転用を断念したことについて、大阪メトロは購入元に対して代金の返還などを求めていると明らかにしました。
そのうえで「回答によっては購入代金の返還などを求め提訴することも必要だ」との考えを示しました。
大阪メトロは、大阪・関西万博の期間中、会場内外の輸送や大阪市内でを運行するオンデマンドバスとしてEVバス・計190台を福岡県北九州市の「EVモーターズ・ジャパン(以下、EVMJ社)」から購入しました。
しかし、各地で不具合が相次いだことから、国土交通省が去年10月、立ち入り検査を実施。
その後、大阪メトロがことしに入ってEVMJ社の特別点検に立ち会ったものの、その際にも新たな不具合が見つかったということから「安全性と長期的な安定性を確保できる方法・体制を確立することは困難」と判断し、全車両について今後使用しないことを決めたと先月31日、発表しています。
この問題について、きょう=14日午後、大阪市議会と大阪メトロなどが意見交換会を実施しました。
会合の冒頭、大阪メトロの河合英明社長は「EVバスについて、議会の皆様はじめ市民、お客様、関係者に多大なるご心配とご迷惑をおかけしていること、心よりお詫びする」と陳謝しました。
その後、大阪メトロ側から一連の経過について説明がありました。
それによると、万博期間中のEVバスの運行について「安全に問題のない車両のみ使用した。不具合発生が続いたので、定期点検の短縮と点検項目の追加、EVMJ社の社員の常時配置などの体制整備、安全確保のために策を講じて安全性を確保しながら運行した」ということです。
一方で万博後、路線バスに転用するにあたり、万博期間中のような体制整備の構築が難しいとしたうえで「ことし1月から特別点検を開始したが、試験走行中に重大な不具合が発生したこと、車両の分析状況から潜在的欠陥が判明した」などとしたうえで「多額の費用をかけても潜在的欠陥を解消する見通しが立たないので、大阪市内を走る公共交通として安全性・長期的な安定性を確保できないと判断した」と説明しました。
また、議員から費用請求などについて問われると、大阪メトロは「EVMJ社と契約を解除して購入代金の返還、違約金請求と車両の引き取りを求めている。現時点でEVMJ社から代金の返還等については回答がない。回答いかんによっては提訴提起することも必要だと考えている」と話しました。
そのうえで、一連の対応により2025年度の決算で特別損失を計上することなるとの見通しを示しました。
大阪メトロがEVバスの使用を断念したことを受け、金子国交大臣は今月3日「大阪メトロから車両を使用しない方針が打ち出されたことを受け、法令に則り補助金返還求める」と、補助金の返還を大阪メトロに求めていくとしています。
これについて、大阪メトロは購入に際して国や大阪府市から補助金の交付を受けているとしたうえで「協議をしたうえで、返還など早期の解決を図る」と話しました。