データ提供 PR TIMES
本記事の内容に関するお問い合わせ、または掲載についてのお問い合わせは株式会社 PR TIMES (release_fujitv@prtimes.co.jp)までご連絡ください。また、製品・サービスなどに関するお問い合わせに関しましては、それぞれの発表企業・団体にご連絡ください。

プレスリリース配信元:特定非営利活動法人Fine

「仕事と不妊症・不育症治療の両立」に関する5ヵ国患者団体 国際共同調査結果

このたび、特定非営利活動法人Fine(ファイン:東京都江東区木場6-11-5サニーコーポK201、理事長:野曽原誉枝)と特定非営利活動法人FORECIA(フォレシア:秋田県秋田市中通二丁目2-32 山二ビル6F、代表理事:佐藤高輝)は、イギリスの不妊治療患者団体Fertility Matters at Work、フランスの不妊治療患者団体Collectif BAMP、ポーランドの不妊治療患者団体Nasz Bocian、オーストラリアの不妊治療患者団体Pink Elephantsと共同で、「仕事と不妊症・不育症治療の両立」に関する企業向けアンケート調査を実施し、英文レポートを発表いたしました。日本語版につきましてはFineのWebサイトに公開いたしました。
英語版レポート
日本語版レポート
この結果をぜひ貴媒体で取り上げていただき、広く社会への周知を図っていただけますようお願いいたします。




<調査結果のハイライト>

- 働きながら不妊治療を受けている人の39%が「退職した、または退職を検討したことがある」と回答。
- 不妊治療を人生の重要な出来事として「職場が認識している」と感じている従業員は27%にとどまる。
- 企業側では約75%が「組織として認識している」と回答、“認識しているつもり”と“伝わっている実感”の間に大きな乖離が存在していることが明らかに。
- 日本では、⁠不妊治療がメンタルヘルスに影響していると回答した人は84%と、国際的にも高い水準である一方、43%が職場の誰にも治療について伝えていないと回答。
- 職場に伝えない理由として、「個人的な問題だと思われる」(33.9%)、「伝えることに不安がある」(20.3%)、「職場からの支援を期待できない」(15.0%)などが挙がった。
- 管理職向け研修を実施している企業は19.2%にとどまり、現場レベルでの理解浸透や支援体制の整備には、なお大きな課題が残っていることが明らかに。

※調査の詳細については、次ページ以降、また日本語版レポートをご覧ください。

今回の調査は、海外の当事者支援団体と連携することで、日本国内だけでは得られない国際的視野を取り入れた取り組みとなっています。これにより、各国の先進的な両立支援制度や文化的取り組み(ベストプラクティス)を収集し、海外の課題や成功事例と日本の現状を比較することで、より具体的で実効性のある改善策を日本企業や社会へ紹介・展開することができます。海外の調査結果を踏まえた説得力のあるデータを基盤として、日本国内での制度改善や政策提言を一層強化していきます。

<調査概要>

本調査(5か国・サンプル数 従業員3,000人超、企業担当者600人超)では、従業員側の実感と企業担当者側の認識の間に、大きな隔たりがあることが明らかになりました。

1. 国際的に共通する深刻な実態

従業員側の回答から見えた、企業の認識
96.8%が「不妊治療は人生の重要な出来事である」と回答<グラフ1>

グラフ1

94%が「メンタルヘルスに影響がある」と実感<グラフ2>

グラフ2

69%が「仕事のパフォーマンスに影響がある」と回答<グラフ3>

グラフ3

39%が「退職した、または退職を検討したことがある」と回答<グラフ4>

グラフ4

企業側と従業員側の認識のギャップ
不妊治療を人生の重要な出来事として職場が認識していると感じている従業員は、5か国全体で27%にとどまりました。一方、企業側では約75%が「組織として認識している」と回答しており、この“認識しているつもり”と“伝わっている実感”の乖離は、特定の国に限らず国際的に共通する課題であることが示されました。
- 不妊治療を人生の重要な出来事として職場が認識していると感じている従業員は27%にとどまる
- 企業側では約75%が「組織として認識している」と回答しており、“認識しているつもり”と“伝わっている実感”の間に大きな乖離が存在していることが示されました。

2. 日本では「話しにくさ」が大きな壁に

日本の結果に着目すると、不妊治療がメンタルヘルスに影響していると回答した人は84%と国際的にも高い水準である一方、43%が職場の誰にも治療について伝えていないことがわかりました。<グラフ5、図1>
その理由として、下記が主な理由として挙げられました。
- 「個人的な問題だと思われる」(33.9%)
- 「伝えることに不安がある」(20.3%)
- 「職場からの支援を期待できない」(15.0%)

日本では、不妊治療を行なっていることを職場で開示する割合が57%で、イギリスの86%やフランスの85%と比較して低い状況でした。これは、個人的な問題として扱われる傾向や、職場での開示がキャリアに悪影響を及ぼす可能性への懸念が影響していると考えられます。
日本特有の「個人的なことを職場に持ち込めない文化」が、支援を受ける機会そのものを奪っている可能性があることがわかりました。

グラフ5


図1

3.管理職向け研修の実施は2割未満、現場への理解浸透に課題

不妊治療と仕事の両立を支えるには、制度の整備に加え、直属の上司を含む管理職の正しい理解と適切な対応が欠かせません。本調査では、管理職向け研修を実施している企業は19.2%にとどまり、現場レベルでの理解浸透や支援体制の整備には、なお大きな課題が残っていることが明らかになりました。<グラフ6>

不妊治療と仕事の両立支援が、個人への配慮にとどまらず、
- 離職防止
- 人材確保
- 従業員エンゲージメント向上

といった企業の継続的な成長に関わる経営課題であることを示しています。


グラフ5

4.当事者団体から企業への呼びかけ

FineおよびFORECIAは、日本の不妊治療当事者団体として、今回の国際調査結果を踏まえ、企業に対し以下の点を呼びかけます。
- 不妊治療を「個人の問題」ではなくライフイベントとして明確に位置づけること
- 管理職を含めた職場全体での理解促進
- 当事者が「伝えなくても困らない」「伝えても不利益を被らない」職場環境づくり

<調査概要>
調査対象:日本国内企業(人事・労務・ダイバーシティ推進担当者など)および働きながら治療を受けた患者(従業員)
実施国:イギリス、フランス、ポーランド、オーストラリア、日本
実施期間:イギリス2025年3月~4月、オーストラリア/フランス/日本/ポーランドは2025年8月~10月
調査方法:Webサイトによるオンラインアンケート

<共同実施団体>
NPO法人Fine(ファイン)
現在・過去・未来の不妊体験者を支援する会。不妊が特別ではなく普通に話せる社会を目指して「自らの不妊体験を、次の誰かの力に」を理念に、当事者支援・啓発・政策提言を行う特定非営利活動法人。
https://j-fine.jp/

NPO法人FORECIA(フォレシア)
不妊治療と仕事の両立を支援する団体。治療と両立しやすい職場環境の整備を企業向けに支援するとともに、医療機関や大学、自治体と連携し、不妊症予防につながる健診事業にも取り組む特定非営利活動法人。
https://forecia-japan.com/

Fertility Matters at Work(ファーティリティ・マターズ・アット・ワーク)
イギリスを拠点とする不妊治療患者支援団体。不妊治療が従業員の生産性やエンゲージメントに与える影響を理解し、企業が従業員をより良くサポートできるようにすることを目指している。
https://fertilitymattersatwork.com

Collectif BAMP(コレクティフ・バンプ)
フランスを拠点とする不妊治療患者支援団体。不妊治療が仕事に及ぼす影響への理解を広げ、企業がこうした課題を人事制度にうまく取り入れられるよう支援することに力を注いでいる。
https://www.bamp.fr/

Nasz Bocian (ナシュ・ボチアン)
ポーランドを拠点とする不妊治療患者支援団体。誰もが平等に不妊治療を受けられるようにし、不妊に悩む人々への差別をなくすために活動している。
https://nasz-bocian.pl/

Pink Elephants (ピンク・エレファンツ)
オーストラリアを拠点とする不妊治療患者支援団体。不育症を経験した方やその周囲の人々に向けて、最新の情報やリソース、仲間同士のサポートを提供している。
https://www.pinkelephants.org.au/

当法人 のこれまでのアンケート調査結果:https://j-fine.jp/activity/enquate/index.html

企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ
PR TIMES
PR TIMES