物価高対策として各地で現金給付などの支援が進む中、広島市は「プレミアム付き商品券」を販売し、使える額を“1.5倍に増やす”ことで家計を下支えする。ただ、電子商品券と紙の商品券で使い勝手が大きく異なりそうだ。

1万円購入で1万5000円分使える

広島市は3月24日、物価高による負担軽減を目的とした「プレミアム付き商品券」の詳細を発表した。国の重点支援地方交付金を活用し、総額175億5000万円分を発行する。

画像は2015年の広島市プレミアム商品券
画像は2015年の広島市プレミアム商品券
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市内在住者を対象に事前申し込み制で、「電子」か「紙」を選択。1人あたりの購入上限は1万円で、最大1万5000円分の買い物ができる。
3月25日に専用ホームページが開設。申し込みは電子が先行して4月20日から、紙は5月9日から始まる。利用開始は電子が5月20日、紙が7月21日で、いずれも2027年2月末まで使用できる。

電子と紙の商品券、ここが違う

主な違いは次の通りだ。

申込期間
電子:4月20日~5月末
紙:5月9日~7月20日
販売(引換)期間
電子:5月20日~7月末
紙:7月21日~9月末
申請方法
電子:「としポ」アプリから専用サイトへ→クレジットやコンビニ決済で完結
紙:専用サイトで申請→ハガキが届き、販売窓口で現金と引き換え
購入単位
電子:1000円単位(額面1500円)
紙:5000円単位(額面7500円)▷1000円券×5枚、500円券×5枚の計10枚綴り

電子商品券と紙の商品券の比較
電子商品券と紙の商品券の比較

大きく違うのはスピード感。申し込み・利用開始ともに電子の方が早く、手続きもスマートフォンで完結する。一方、紙はハガキが手元に届いてから、そのハガキを持って窓口で現金引き換えが可能となる。

同居家族の代理申請は電子が便利

最小購入額にも差がある。電子は1000円単位で柔軟に買えるのに対し、紙は5000円単位。日常使いの細かさでは電子に分がある。

電子商品券の方が広範囲で利用できる
電子商品券の方が広範囲で利用できる

使える地域の範囲も異なる。紙は広島市内限定だが、電子は山口・島根を含む60キロ圏内、3県33市町で利用可能だ。

ただし弱点もある。電子は同姓の同居家族であれば代理申請がしやすい一方、別居や姓の異なる親族の申請はできない。紙はその点、施設職員でも関係性が確認できれば幅広く代理申請が認められている。
例えば、親が子どもの代理申請をする家庭では電子が使いやすい。一方で、別居の高齢者に代わって手続きをする場合は、紙の商品券が前提となる。

「としポ」アプリの普及がカギに…

利用するアプリの「としポ」は2018年から運用されているが、2026年2月末時点の登録者は約5万6000人にとどまっている。対象人口は約264万人。まだ認知度が高いとは言えないのが実情である。

電子商品券の利用には「としポ」アプリが必要
電子商品券の利用には「としポ」アプリが必要

現在、このアプリを使って買い物できる加盟店は、大手スーパーやドラッグストア、飲食店など504店。市はこれを機に5000店規模まで拡大を目指すとしており、使える場所は今後増えていく見通しだ。今回のプレミアム付き商品券で「としポ」の登録者数を増やし、地域経済を活性化させたい狙いがある。

使える額は同じでも、選択次第で使い勝手は大きく変わる。どちらが自分に合うか、今のうちに見極めておきたい。

(テレビ新広島)

テレビ新広島
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