福岡県西方沖地震の発生から、3月20日で21年です。

大規模地震の発生が懸念される中、福岡市では「帰宅困難者」が一時的に過ごせる施設の整備が進んでいます。

2005年3月20日に発生した福岡県西方沖地震。

発生直後、天神地区は行き場を失った人たちであふれました。

この地震の震源域は、玄界灘から福岡平野にかけて延びる「警固断層帯」の「北西部」でした。

現在、発生が懸念されているのは、福岡市の真下を通る「南東部」を震源とする地震です。

今後30年以内の発生確率は最大6%で、政府は国内の活断層の中で最も発生確率が高い「Sランク」に分類しています。

想定されるマグニチュードは7.2。

交通機関の停止などにより天神・博多地区では約3万8000人の帰宅困難者が発生すると見込まれています。

大規模災害では帰宅困難者への対応が課題となってきました。

2011年の東日本大震災では、首都圏を中心に約520万人が帰宅困難者となりました。

こうした教訓を踏まえ、福岡市でも対策が進められています。

天神・博多地区で整備が進んでいるのが一時滞在施設です。

去年、福岡市・天神に開業した「ワン・フクオカ・ビルディング」。

商業施設やオフィスが入るこのビルで、今年1月、大地震を想定した受け入れ訓練が行われました。

◆西鉄ワンビル部
「実際に受け入れる人たちは、ここで受付して、同意書などにサインをして、その後、備蓄品を受け取り施設内に入る」

福岡市で大きな地震が発生し交通機関が止まった場合、ワンビルは帰宅が難しい人のために開放されます。

1階と6階には段ボールハウスやテントが設置され、簡単な手続きで利用できます。

地下には食料や飲料水、毛布などが備蓄されていて、最大555人が3日間過ごせます。

◆訓練の参加者
「心強いです。建物も新しくて、いざというときここに集まれば安心だなって」

◆訓練の参加者
「(受付など)思ったよりスムーズだった。北九州市に住んでいるので、絶対に帰宅困難者になる。ありがたいです」

◆西鉄ワンビル部 仲村隆 課長
「耐震性能は当然高いし、災害時の非常用電源なども確保している。日本人だけでなく、海外の人も対応できるよう整備を進めたい」

福岡市では現在、ワンビルや大名ガーデンシティ、市民ホールなど49カ所に一時滞在施設を整備。

最大3万6000人の受け入れが可能ですが、想定される帰宅困難者すべてを受け入れるには至っておらず、さらなる受け皿の確保と周知が課題となっています。

テレビ西日本
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