少子化などで苦境が続いていた昭和の面影が残るおもちゃ屋さんに今、活気が戻り始めています。

世代をつないでいるのは、熱い回転バトルでした。

埼玉・桶川市にある「おぢいさんの店」というおもちゃ屋さん。
目印は「おもちゃのデパート」と書かれた大きな看板です。

昭和20年に創業し、2025年に80周年を迎えました。
店内には昭和のおもちゃ屋さんの雰囲気が今も残っています。

子どもたちの憧れだったミニカーやソフビ(ソフトビニール)のウルトラマン。
さらにリカちゃん人形などアイテムは約3万点。

初代店長・田中松雄さんの時代から地域の子どもたちに「おぢいさんの店」として親しまれてきました。

昭和50年代ごろの店先の画像では、かつては多くの子どもたちでにぎわっていたことがわかります。

しかし今、街のおもちゃ屋さんは苦境にあるといいます。

おぢいさんの店 店長・田中肇さん:
西(日本)のおもちゃ屋さん数店と関東・東北(の店舗)が集まり、いろんな意見交換をしてきたが、やはりみんな“とにかく今厳しい”と。

理由の1つが少子化。さらに大手量販店やネット通販の台頭も影響しているといいます。

おぢいさんの店 店長・田中肇さん:
発売してすぐに2割引きとか3割引きとか引かれているので、正直かなわない。

そんな中、“あるおもちゃ”が店に明るい風をもたらしています。

それは“現代版のベーゴマ”とも呼ばれる「ベイブレードX」で、今、人気が再燃しているというのです。

店内で行われた競技会には、子どもだけではなく大人も参加していました。

対戦者はランチャーと呼ばれる装置でコマを発射し、長く回す、はじき出すなどさまざまな技で勝敗を競います。

子供の付き添いからプレーヤーになったという母親は、「(大会で)入賞できたりすると、そこから面白いなあと思い、はまりました」と話します。

オンラインゲーム全盛の今、顔を合わせて戦う魅力が世代を超えて広がります。

参加した父親は「大人、子ども関係なくできるところが魅力。帰ってから“今日どうだった”という会話も増える」と話します。

市のホールを借りて200人ほどが集まる大会も開催。

田中店長は「町おこしにつながる可能性もあるのではないかと思う。次の10年、20年いけるように頑張りたい」と語り、桶川をベイブレーダーの聖地にすることが夢だといいます。

世代をつなぐ回転バトル。店にはきょうも笑顔が広がっています。