「こちらのガソリンスタンドではレギュラーガソリンの価格が3円値上げされましたが、さらに大幅な値上げが見込まれています」(板橋 未悠 アナウンサー)
札幌市西区のガソリンスタンドです。
3月9日に3円値上げして、レギュラー1リットルあたり161円に。
しかし、次の値上げの波が迫っています。
「30円近く上がるのではないかという見通しも出ている。レギュラーガソリンは190円台前半になる可能性が大きい」(中和石油 小原隆宏本部長)
毎週水曜日に発表されるガソリンの平均価格。
このあとも上昇が見込まれています。
これを受けて、20円から30円近くの値上げを見込んでいるといいます。
給油に訪れた人は。
「めちゃくちゃ痛いです。EV車に買い換えようかなと思っています」
「びっくりですね。遠出は避けるとか、食費の節約など対策を」(いずれも札幌市民)
この後も、高値の傾向は続くのでしょうか?
「高止まり傾向は3~4週続くのではないか。200円台のレギュラーガソリンが出てくることも」(小原本部長)
過去、北海道内のガソリン平均価格の最高値は、2008年8月の187.2円でした。
中国やインドなど新興国の原油需要が増えたことと、イランなど中東情勢の不安定が原因でした。
離島の奥尻島では218円を記録。
網走市では漁船の燃料タンクを盗む事件も発生。
札幌市内の弁当店では100円の配達料を上乗せすることに。物価の高騰も続き、弁当の価格を値上げしても追いつかないための苦肉の策でした。
「石油価格の高騰の影響は、クリーニング店にも出始めているようです」(板橋アナウンサー)
ガソリンだけではありません。
石油製品の値上がりの影響は意外なところにも。
「ドライクリーニングの溶剤、包装のビニール、ハンガー、ボイラー燃料、配送用のガソリンなど全部」(ふたばクリーニング 橋本喬史社長)
クリーニングには欠かせない、さまざまなものの値上げが止まらないのです。
最近は職場でスーツを着る人が少なくなり、家庭用洗濯機も進化したため、売り上げが減少傾向でダブルパンチだといいます。
料金の値上げの可能性は?
「可能性はあります。もう、このままでは会社が成り立っていかない」(橋本社長)
しかし、これから迎える衣替えのシーズン。
値上げすると客離れが進むのではと危惧しています。
中東情勢の先行きが見通せない中、今後ガソリン価格はどこまで上昇するのでしょうか?
専門家の分析は。
「原油価格は現在1バレル約85ドルで推移している。この価格が続いた場合、ガソリン価格は1リットル当たり約200円に上昇。最悪のパターンで1バレル130ドル近くまで上昇した場合、ガソリンは280円くらいまで上昇する可能性もある」(道銀地域総合研究所 小野公嗣主任研究員)
今後の動向が注目されます。
ここ1年間、平均約70ドルで推移していた原油1バレルあたりの価格は、現在85ドルにまで上昇しています。道銀地域総合研究所の小野主任研究員は、このまま戦闘が長引き原油価格が高止まりすれば、レギュラーガソリンは1リットルあたり約200円に上昇するのではと予測しています。
さらに深刻なのは、戦闘が激化した場合です。原油価格がウクライナ戦争勃発時の一時的な高騰時と同水準の、1バレル130ドルに達する可能性も指摘されています。
当時、日本国内のガソリン価格への転嫁が限定的だったのは円高が背景にありましたが、現在は歴史的な円安水準にあります。この状況下で130ドルまで上昇すれば、ガソリン価格は1リットルあたり約280円にまで跳ね上がる恐れがあるとのことです。
この高騰は、航空運賃や電気料金、さらには農業肥料の供給を通じて農作物価格にも影響を及ぼす見込みで、広範囲な経済への打撃が懸念されます。
航空運賃…原油高が続けば、約3ヶ月後に航空運賃の上昇という形で影響が出るのでは
電気料金…半年後くらいに値上がりとなるのでは
農業肥料…世界で流通する農業肥料の約3分の1は、カタールやサウジアラビアといった主要生産地からホルムズ海峡を経由して供給。農作物にも影響が出るのでは