ミラノ・コルティナ五輪のフィギュアスケート女子シングルは日本時間20日早朝、フリーが行われ、坂本花織(シスメックス 25)が銀メダル、17歳の中井亜美(TOKIOインカラミ 17)が銅メダルを獲得した。千葉百音(木下グループ 20)は4位だった。
中井の17歳でのメダル獲得は、憧れの浅田真央さんの19歳(2010年バンクーバー大会の銀)を超えて、日本女子最年少でのメダル獲得となった。
金メダルはアメリカ・アリサ・リウがフリーで完璧な演技を見せてSP3位から逆転した。
おととい行われたのショートプログラムでは、初出場で17歳の中井が、冒頭で大技の「トリプルアクセル」を見事に決めるなど完璧な演技を見せ、自己ベストとなる78.71をマークしてトップに立っていた。
エースの坂本はジャンプで回転不足があったが、スピンやステップは全て最高評価のレベル4を獲得、77.23で2位につけた。
千葉も4位につけ、日本勢3人が好スタートを切っていました。3位はアメリカのアリサ・リウで76.59だった。
日本選手のフリーの滑走順は3人とも最終グループ(第4グループ)で、21番滑走が千葉、23番滑走が坂本、そして最終24番滑走が中井となった。
日本勢トップで登場したSP4位の千葉のフリーの楽曲は「ロミオとジュリエット」。
鮮やかな青の衣装に身を包んだ千葉は、冒頭のトリプルフリップ・トリプルトーループの連続ジャンプではわずかに減点されたが、続いてトリプルループ、トリプルサルコー、ダブルアクセルは出来栄え点の加点付きで決めた。
後半もトリプルルッツ・ダブルアクセルのコンビネーション、トリプルルッツ・ダブルトーループ・ダブルトーループは減点されたが何とかこらえ、最後のトリプルフリップも加点付きで見事着氷。ステップシークエンス、コレオシークエンス、最後のレイバックスピンも決めきり、笑顔とガッツポーズも見せた。
フリーの得点は143.88。トータルは自己ベストの217.88でこの時点でトップに立った。
続いてSP3位のアメリカ・アリサ・リウが、ほぼ完璧な演技を見せてフリー150.20、トータル226.79で千葉を抜いてトップに立った。
続いて登場したSP3位の坂本のフリーの楽曲はエディット・ピアフの「愛の讃歌」。
集中した表情でオリンピック最後の演技に臨み、冒頭のダブルアクセルを完璧に決めると、続くトリプルフリップ、トリプルルッツ・ダブルトーループのコンビネーションも決めた。
後半に入りトリプルサルコーは見事に着氷したが、大技のトリプルフリップ・トリプルトーループの連続ジャンプはバランスを崩してトリプルフリップの単独ジャンプになった。その結果、トリプルフリップを2回行った事になり、減点された。
しかし次のダブルアクセル・トリプルトーループ・ダブルトーループの3連続ジャンプは完璧に決め、最後のジャンプ、トリプルループも見事に決めた。
演技終了後、やや悔しそうな表情を見せたが、歓声に応えるように笑顔も見せた。リンクを降りてコーチと抱き合う際には、涙がこぼれた。
坂本の最後のオリンピック・フリーは147.67、トータル224.90でアリサ・リウに次ぐ2位。この時点で坂本のメダルが確定した。
最終滑走を務めた17歳の中井のフリーの楽曲は「What a wonderful world」。
晴れやかな表情で演技に入り冒頭の大技、トリプルアクセルを完璧に決めた。
続いて、トリプルループ・ダブルトーループの連続ジャンプ加点付きの素晴らしい出来映え。トリプルルッツ・トリプルトーループの連続ジャンプはトリプルループが抜けるミス。トリプルサルコーはきれいに着氷した。
後半に入るとトリプルルッツ・ダブルアクセル・ダブルアクセルを決めて笑顔。さらにトリプルフリップ、最後のトリプルループも見事に決めた。ステップシークエンスでは難しいターンも軽々こなし、スピンも滑りきった。
演技終了後には指をほほにあてて首をかしげる仕草も見せたが、笑顔で歓声に応え、手でハートマークを作りながらリンクを降りた。
中井のフリーの得点は140.45、トータル219.16d銅メダルを獲得。得点表示が出た瞬間には、金メダルのアリサ・リウに抱きつき喜びを爆発させた。
これまでの日本フィギュアスケート女子シングルスでのメダリストは、1992年アルベールビル大会の伊藤みどりさん(銀)、2006年トリノ大会の荒川静香さん(金)、2010年バンクーバー大会の浅田真央さん(銀)、2022年北京の坂本花織選手(銅)。
坂本花織選手は2000年兵庫県生まれ。2018年に全日本フィギュアで初優勝し、2021年から25年まで5連覇。世界選手権も2022年から3連覇し、北京オリンピックでは銅メダルを獲得した。今季限りでの現役引退を発表していて、ミラノ・コルティナ大会が最後の五輪となる。
中井亜美選手は2008年新潟県生まれ。浅田真央さんの演技を見てスケートを始め、トリプルアクセル習得。2023年世界ジュニア選手権3位、2025年GPファイナル2位。
千葉百音選手は2005年宮城県生まれ。2024年四大陸選手権優勝、同年グランプリファイナル2位、2025年世界選手権で3位となった。
