2026年は湖のように深い時間になる
本書では移住3年目での出来事をつづっているが、2026年は移住5年目を迎える。2025年に話しを聞いた際には4年間のビザを取得したタイミングで、「長期的なことが考えられそう」と期待を募らせていた。
「この1年は、フィンランドでの暮らしを『憧れ』ではなく、現実の生活として整えていく時間だったと感じています。『移住したら自動的に理想の暮らしが始まるわけではなく、どこにいても暮らしは自分で作るもの』という移住後の気づきを、実践に移していくような1年でした」
こう2025年を振り返るchikaさん。では、2026年はどのようなことを思い描いているのか。
「これからの時間は、ここまでの数年と比べると、また違う暮らしになっていく気がしています。最初の数年が流れの速い川だとしたら、これからは湖のように、動きは見えにくいけれど深い時間になっていく。だからこそ、これまで見えなかった課題や、地味だけど難しい壁にも、少しずつ出会っていくのだと思います。
そのたびに、助けを求めること、知らないことは学び直すこと、自分の状態を見失わないこと。そんなこれまで学んだ土台を大事にしながら、周りの人や住んでいる場所、応援してくださる方々へ、小さな貢献をできる範囲で長く続けていきたいです。
そして、祖母の言葉にも通じますが、今の生活の中にある幸せを、もう少し丁寧に育てていくことも大事にしたいと思っています。
書くことについても、これまでと同じように、無理のないペースで長く続けていくこと。それが今の自分にとって、いちばん大切な目標です」
こうした移住3年目での新たな挑戦をつづった、コミックエッセイ『北欧こじらせ日記 決意の3年目編』(世界文化社)から、「幸せの講義」の様子をまとめたエピソードを一部抜粋・再編集して紹介する。
