――今回の発見はどのように受け止めればよい?

日本列島の低湿地生態系が危機的であるという状況には変わりなく、琵琶湖が、低湿地生態系の生物多様性最後の砦になっています。

したがって、低湿地生態系の保護のために「湖岸の改変はしない」「汚染物質や汚濁を琵琶湖に流入させない」「外来生物の適切な駆除・管理を行う」などの取り組みが必要だと思います。

「親友との共著として出版できたことは素直にうれしい」

――遺伝子解析を曽田教授に協力してもらったのはなぜ?

曽田貞滋先生はネクイハムシ研究の第一人者であり、かつ昆虫の分子系統解析の第一人者でもあったからです。


――加藤教授にとって曽田教授はどのような存在?

京都大学農学部・昆虫学教室の同級生です。1976年に京都大学に入学して以来の付き合いです。


――論文は加藤教授と曽田教授の共著。これについてはどう受け止めている?

親友との共著として出版できたことは素直にうれしいです。

曽田教授「晴天の霹靂でした」

1976年に京都大学に入学して以来の付き合いだという加藤教授と曽田教授は、今年度で定年を迎える。このタイミングで共著として論文を発表できたことをどのように受け止めているのか?

キイロネクイハムシの遺伝子解析を行った、京都大学大学院理学研究科の曽田貞滋教授にも話を聞いた。