『FIBA女子バスケットボールワールドカップ』に参戦した女子バスケットボール日本代表。

東京オリンピック銀メダルからの、今大会では金メダル獲得を目標に掲げていたが、予選ラウンドで初戦のマリに勝った後、セルビア、カナダ、フランスと立て続けに敗れ1勝3敗。決勝トーナメント進出を逃してしまった。

ワールドカップ最終戦、オーストラリア戦に挑んだ女子日本代表(C)FIBA
ワールドカップ最終戦、オーストラリア戦に挑んだ女子日本代表(C)FIBA
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予選ラウンド最終戦の相手はFIBAランキング3位、地元開催となるオーストラリア。

同8位の日本は、予選敗退は決まったものの、日本の意地を見せるべく、プライドをもってこの大会の集大成となる試合に臨んだ。

試合序盤はAKATSUKI JAPAN躍動も 後半になると徐々に失速… 

立ち上がりからシュートを決めた渡嘉敷来夢選手(C)FIBA
立ち上がりからシュートを決めた渡嘉敷来夢選手(C)FIBA

スタートは、#8髙田真希選手(デンソーアイリス)、#10渡嘉敷来夢選手(ENEOSサンフラワーズ)、#32宮崎早織選手(ENEOSサンフラワーズ)、#75東藤なな子選手(トヨタ紡織サンシャインラビッツ)、#88赤穂ひまわり選手(デンソーアイリス)。

立ち上がりはこの大会で一番ともいえるテンポの良さを見せた日本。

要所で3ポイントシュートを決めたオコエ桃仁花選手(C)FIBA
要所で3ポイントシュートを決めたオコエ桃仁花選手(C)FIBA

渡嘉敷選手のシュート、東藤選手のアタック、#99オコエ桃仁花選手の3ポイントシュートとバランス良く得点を重ねる。

#3馬瓜ステファニー選手がファウルをもらいながら3ポイントシュートを沈める場面もあり、これが私たちのJAPANだ、と思わせる滑り出し。最初の10分は16-18と日本がリードする展開に。

一方のオーストラリアも、立ち上がりからインサイドを中心に得点を重ねる。

日本は第2クォーターに入っても連動した動きで、ゲームを進める。しかしターンオーバーから得点を許すなど、一進一退の攻防は続く。

オコエ選手はこのクォーターも要所で3ポイントシュートを沈めた。前半は36-34で折り返す。

後半もその勢いを継続したい日本だったが、オフェンスが停滞してしまう。

またターンオーバーも続き、オーストラリアがアウトサイドからも得点するなど、リードを許してしまう展開に。

後半でフリースローを獲得した安間志織選手(C)FIBA
後半でフリースローを獲得した安間志織選手(C)FIBA

#5安間志織選手がフリースローを獲得、#52宮澤夕貴選手から赤穂選手への連携プレーなどでなんとか打破しようと試みるが、オーストラリアは高確率でシュートを決める。じわじわと点差は開き、56-43で第3クォーター終了。

宮崎夕貴選手との連係プレーで打開を試みた赤穂ひまわり選手(C)FIBA
宮崎夕貴選手との連係プレーで打開を試みた赤穂ひまわり選手(C)FIBA

日本は最後の10分も停滞した時間を引きずってしまう。その間オーストラリアは着実に得点を重ねる。最終スコアは54-71で日本は敗戦。これで日本は1勝4敗、B組5位で予選敗退となった。

W杯で予選敗退…髙田主将の涙 新たな未来へ

金メダル獲得を目指してワールドカップへ臨んだ日本だったが結果は予選敗退となった。

東京オリンピックで銀メダルを獲得、残すは金メダルだけ、という重圧の中戦った選手たちは、何を思うだろう。

26日のフランス戦。敗戦後の会見で、宮崎早織選手は「絶対勝ちたかったんですけど…このような形で負けてしまって悔しいです…」と言って顔をこわばらせた。

28日のオーストラリア戦の後、オコエ桃仁花選手は「消化試合になってしまったんですけど、最後日本らしいバスケットをして、日本のファンの皆さまに日本のバスケを届けたいと思ってプレーしました」と言葉少なに語った。

東京オリンピック後に恩塚亨ヘッドコーチが就任し、新体制となりメンバーの変更もあった中、チーム一丸となって戦ってきた1年。

ワールドカップは予選敗退となったが、これまでに得たものが失われるわけではない。女子日本代表AKATSUKI JAPANの新たな旅は、またここから始まるのだ。

帰国後、女子日本代表はそれぞれの所属チームに戻り、10月19日に開幕するWリーグを戦う。

そして2023年、現在5連覇中のFIBA女子アジアカップ(開催時期・開催地未定)でベスト4以上の成績を収めると、2024年2月のオリンピック世界最終予選(OQT)の出場権を獲得できる。

OQTで入った所属グループ内4チームのうち、上位3チーム以内に入れば、パリオリンピックの出場権を獲得する (※ただし、OQT にはすでにオリンピック出場権を持つワールドカップ優勝国および開催国の出場が義務づけられているため、グループによっては上位2チーム以内が出場権獲得条件となる場合もあり)。

東京オリンピックの時と違い、実力で勝ち抜いていかなければならないタフな道のりだ。

試合後のインタビューでは涙を流した髙田真希選手(C)FIBA
試合後のインタビューでは涙を流した髙田真希選手(C)FIBA

普段は気丈に振る舞う日本の主将髙田真希選手も、オーストラリア戦後のインタビューでは涙を流した。しかし涙を流してもマイナスなことは決して言わないのが日本の大黒柱だ。

「苦しい経験をしたからこそ強くなれたという未来にしていきたいと思います」

日本の女子バスケの未来はこれからも続いていく。

CSフジテレビNEXTで生放送
FIBA女子バスケットボールワールドカップ2022

9月30日(金)
15:50~準決勝 カナダ vs アメリカ
18:20~準決勝 オーストラリア vs 中国
※2試合目はCSフジテレビONEで生放送
10月1日(土)11:50~3位決定戦/14:50~決勝

船岡未沙希
船岡未沙希

東京フイルム・メート フリーランス 実況 インタビュー newsアナ
唐津生まれ魚育ち🐟
バスケと浜田省吾さんをこよなく愛しています✌︎
両膝前十字靭帯断裂→明治大学男子バスケ部主務🏀
スポーツと虎と料理と読書とHUMMERが好き
今年の目標は船舶免許を取ること⛴
私は本物になりたい◎
我が道をゆくがモットー🕶