硬貨の預け入れなどの手数料化が進む中、大阪府交野市の住吉神社のサービスがSNSで話題になっている。その名も「コインチェンジ」で、おつり用の小銭を求める商店に対して無料で両替を行うというものだ。

コインチェンジのポスター(画像提供:住吉神社)
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大手銀行では数年前から導入していた硬貨の手数料。“最後の砦”とも言われたゆうちょ銀行でも、1月17日から硬貨を預ける人に対しての手数料を導入した。窓口へ硬貨を持ちこむ場合には、50枚までは無料だが、それを超えると新たに料金がかかる。またATMでは、1枚から110円がかかるようになった。

(参考記事:現金払込みやATM手数料に注意…ゆうちょ銀行が1月17日から料金見直し 留意すべき大きな“2つの変更点”

ゆうちょ銀行 窓口硬貨取扱料金
ゆうちょ銀行 ATM硬貨取扱料金

これによって大きな打撃を受けるのが、お賽銭で小銭が集まる寺社仏閣だ。そんな中で住吉神社が始めたのが、コインチェンジという両替手数料に困る店主と神社を結びつけるサービスとなる。

住吉神社によると、この「コインチェンジ」は、お賽銭の「入金手数料」に困っている神社とお釣りの「両替手数料」に困っている商店が互いに助け合い、多くのお参りを願うプロジェクトだという。商店主はお釣りの両替コストが抑えられ、神社はお賽銭の入金手数料を抑えることができ、Win-Winの一石二鳥の取り組みだろう。

両替は、1円、5円、10円、50円、100円、500円を50枚束で用意し、手数料はかからない。毎週日曜(10:00〜15:00)に社務所で対応し、2月13日から始まる予定だ。

また、このサービスをトムスタンティノスさん(@Tomstantinos)がTwitterで紹介したところ、2月7日までに7万7千件以上のいいねがついており、サービス開始前からSNSでも大きな話題となっている。

住吉神社(画像提供:住吉神社)

「どうしたら神社へ足を運んでもらえるのか? 」と発案

たしかに、神社と商店の双方にメリットがあるサービスだと思うが、始めるきっかけはなんだったのだろうか? 

大阪府交野市の住吉神社の担当者に詳しく話を聞いてみた。


――なぜこの取り組みを始めた?

どうしたら神社へお参りに足を運んでもらえるのか? 地域の方々と話し合っている中、7月頃お世話になっていた金融機関でも入金手数料の話が出てまいりました。

どうしようか?と知恵を出し合い話し合っていると、お釣りの準備に困っている商店の話もありましたので神社に集まった貨幣については、商店さんなど必要な方々と交換する場を設ければ少しでもお参りいただけるのではないか?と考え、出来る範囲で一度やってみようという事になりました。


――この取り組みが話題になっていることをどう思う?

当初、神社で両替をするといっても誰もそんなイメージがないので、皆でぼちぼち始めようと話していました。まだやってもいないのに話題になっていますのでどうなるのか心配です。硬貨はなくなり次第終了です。


――他の神社から何か問い合わせはあった?

ありました。「どうですか?」といった内容です。


――地元の人の反応は?

始まっていないので反応はないのですが、大阪府の交野市(かたのし)という、先ず読めない地名での取り組みが話題になり、関係者一同SNSの影響力に驚きながらも喜んでいます。

(※画像はイメージ)

手数料化は仕方のない流れ

――個人の両替もできる?

50枚束で良ければ個人の両替も可能です。


――硬貨の預け入れなどの手数料化の流れをどう思う?

各種金融機関が揃って手数料化されておりますので、仕方のない流れなのだと思います。


――手数料で浮いたお金は、どんなことに使う予定なの?

どうなるのかまだ分かりませんが、相談して大切に使います。

貨幣の包装作業など新しい仕事も

――両替のための人件費が、手数料より高くなったりはしないの?

地域の方々に神社へ足を運んで貰うきっかけとなって欲しいという想いで試行しております。しかし、金種の仕分けや、貨幣の包装作業など新しい仕事が増えました。そこには、共に神社を盛り立てる地域の氏子総代の皆様が積極的にご協力してくださる事で実現しています。


――両替に来る参拝者に向けてメッセージを。

手探りで進んでおりますので、何かと行き届きませんが努力いたしますので、宜しくお願いいたします。


第1回は2月13日に行われる。手探りで進めているとのことで、今後このサービスがどのように成長していくかにも期待したい。

プライムオンライン編集部
プライムオンライン編集部

FNNプライムオンラインのオリジナル取材班が、ネットで話題になっている事象や気になる社会問題を独自の視点をまじえて取材しています。

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