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「大脳は43度で溶け始める」熱中症が引き起こす後遺症 簡単にできる“脱水”のセルフチェックで早期の対応を |FNNプライムオンライン

「大脳は43度で溶け始める」熱中症が引き起こす後遺症 簡単にできる“脱水”のセルフチェックで早期の対応を 

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健康のタネ

年々、暑さが厳しくなる中、誰にでも起こりうる熱中症。軽症だと思っていても突然重症に転じ命を落とすケースがあると医師は警告する。さらに見落とされがちなのが「脳への後遺症」だ。大脳は43度という限界温度を超えると溶け始め、元には戻らない。正しい知識と予防法を身につけることが、自分や周囲の人の命を守ることになる。医師に聞いた。

基礎疾患の有無は発症に関係なし

気温や湿度が高い環境で激しい運動や長時間の活動を行うと、体内で作られた熱を汗の蒸発によって逃がすことが難しくなり、体温が上昇する。

同時に、大量の汗をかくことで体内の水分や塩分が失われ、脱水が進むと発汗や循環機能が低下する。その結果、体温を十分に下げられなくなり、熱中症を発症する。

多くの熱中症患者を診察してきた吉田医師
多くの熱中症患者を診察してきた吉田医師
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多くの熱中症患者を診察してきた田中病院・内科の吉田正博医師は「熱中症の特徴は、基礎疾患がある人もない人も、すべての人に発症する可能性がある」と指摘する。

軽症・中等症・重症
軽症・中等症・重症

熱中症の症状は3段階に分けられる。軽症ではめまいや立ちくらみ、中等症は頭痛・吐き気・全身のだるさ、重症になるとけいれんや意識障害といった深刻な症状が現れる。

しかし吉田医師は、この段階分けによる油断は禁物だと強調する。「線引きは一応されてはいるが、実際はとても難しい。軽症からいきなり重症になり、そのまま死亡という例もあるので、熱中症かなと思う人がいたら、迷いなく119番して救急要請をして欲しい」

塩分を含む水分補給は必須
塩分を含む水分補給は必須

救急を待つ間は、可能であれば涼しい場所へ移動し、塩分を含むスポーツ飲料などの摂取が望ましい。

「朝起きた瞬間に熱中症になることも」高齢者は特に注意

吉田医師が特に注意が必要だと指摘するのが、高齢者の夜間の過ごし方だ。「夜中にトイレに行く回数が増えるので、寝る前に水を飲まないまま夜中にエアコンを控えめにし、熱帯夜で汗をかくと、朝起きた瞬間に熱中症になりやすい体になっていることが多い」とする。

高齢者は夜間の過ごし方に要注意
高齢者は夜間の過ごし方に要注意

就寝前には十分な水分補給をし適切にエアコンを使用することで、リスクを下げることができる。

複数回に分けて少しずつ水分補給を
複数回に分けて少しずつ水分補給を

吉田医師は少量の水を複数回に分けて飲むよう勧めていて、のどの渇きを感じてからではなく、30分〜1時間ごとに定期的に水分を摂取することが重要だという。

大脳は43度で「溶け始める」

熱中症がとりわけ恐ろしいのは、脳に後遺症をもたらすリスクがあるためだ。吉田医師は「脳は熱に弱く、高温にさらされると脳障害を起こす。大脳は水と油でできているので熱で容易に溶け出し、元には戻らない」と説明する。

高温で溶け出した大脳は元には戻らない
高温で溶け出した大脳は元には戻らない

大脳の限界温度は43度。1時間以上その状態が続くと溶け始め、回復は不可能となる。その結果、まっすぐ歩けない、正しい判断ができないといった高次脳機能障害が生じ、後遺症となる恐れがある。

そうならないために必要なのは、水分摂取と頭部を炎天下にさらさないこと。帽子や日傘で直射日光を避けることが有効であるのはもちろん、吉田医師が「大正解」と推奨するのがハンディファンで顔を冷やす行為だ。

顔面を流れる静脈を冷やすことで脳を冷やすことができる
顔面を流れる静脈を冷やすことで脳を冷やすことができる

顔面を流れている静脈は目元を通り、そのまま頭蓋内に入って脳を冷やす働きをする。つまり顔面を冷やすことが、直接的に脳を冷やすことにつながるというのだ。

鼻と口から大量に息を入れることで大脳を冷やすことができる、あくび
鼻と口から大量に息を入れることで大脳を冷やすことができる、あくび

さらに興味深いのが「あくび」の役割。「鼻と口から大量に息を入れて、鼻腔の奥を冷やすことによって大脳を冷やす行為」と吉田医師は解説する。

あくびは眠気のサインというだけでなく、体が脳を冷却しようとする生理的な反応でもあるのだ。

今すぐできる「脱水セルフチェック」

自分が脱水状態にあるかどうかを簡単に確認する方法がある。親指の爪を反対の指でつまみ、離したときに爪の色が白からピンクへ戻るまでの時間を測る。

脱水を知るための簡単なセルフチェック方法
脱水を知るための簡単なセルフチェック方法

吉田医師によれば、「3秒以上かかるようだったら、かなり高度の脱水」だという。屋外活動の後などに確認する習慣をつけることが、早期発見につながる。

熱中症は誰でも起こりうるが、正しい知識と対策によって防ぐことができる。事前に知識を持っておくことで、いざという時に備えよう。

福井テレビ
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