現職で2期目をめざす一般的に有利な立場だった大石さんに対し、元副知事の平田さんは知名度が低い中、候補者の推薦をめぐる「保守分裂」が、知事選では一つのキーワードとなりました。
県知事選をめぐっては、告示直前に自民党本部が「自主投票」と決めたことから、党所属の県議をはじめ、国会議員までが大石、平田どちらの陣営に付くか割れました。
さらに、自民党県連を支える県医師連盟をはじめとする業界団体も分かれ、対立の姿勢をあらわにしました。
県医師連盟 森崎正幸 委員長
「薬剤師連名、医師連盟、看護連盟にも(現職の推薦を)確認した」
医療系の団体や、元知事の金子元農水大臣が大石さんを精力的に支援。
知名度不足の平田さんが不利かと思われる流れを一変させたのが、同じ国交省出身の長崎市・鈴木市長のこの応援演説でした。
鈴木史朗 市長
「私がここに立っている理由はただ1つ。長崎県を前へ進めるためです」「残念ながらこの大切な西九州新幹線の議論が前へ進んでいません。しかし平田研ならこの現状を打破できるんです」
さらに、南島原市では元上司でもあった中村法道 前知事が精力的に平田さんをサポート。
中村 前知事の地元・南島原市、そして県連会長の加藤竜祥・前衆議院議員の地元・島原市では、ダブルスコアでの勝利をもたらしました。
中村法道 前知事
「最後の最後に逆転で勝利で終了することができて、本人が一番喜んでいるのではないかと思う。いよいよ、これから県政を前に進めるという仕事が待っているので、県民の皆さんと一緒になって県の未来を作ってほしい」
一方、大石陣営も佐世保市の宮島市長を中心に、「佐世保や県北の発展を」と訴え、県北や離島など13の市町で平田さんの票を上回りましたが、大票田での票差が平田さんの勝利を決定づけました。
荒木健治 選対本部長
「2千人が入った。そんなに動員をかけなくても市民が結構、入った」「選挙戦始まって、鈴木市長とかが出てきてくれて、国と県と市がつながっているイメージができたのがよかったのかなと」
そして、もう一つのキーワードとなったのが「疑惑の払拭」です。
前回の知事選での政治資金収支報告書をめぐり、「政治とカネ」問題の釈明に追われた大石さん。
選挙前に「不起訴処分」となったものの、完全には拭いきれなかったと振り返りました。
大石賢吾 氏(43)
「(選挙)期間中、『新聞に載ってたぞ』と言われることもあった。一定程度は影響があったと思う」
保守分裂に県内の自治体の市長、町長も支持が分かれた知事選でしたが、平田さんは今後の県政運営について次のように話しています。
平田研 氏(58)
「当然ノーサイド」「それぞれのまず立場をよく理解して、私も進むべき県政の方向をしっかりお話しして、お互いの理解を進める。そこは愚直にしていくしかない」
また、平田さんは、まずは物価高対策に取り組みたいと意気込みます。
平田 研 氏(58)
「まずは物価高対策をしつつ、本格的な政策を実施していくためのベース作り、土台作りをまず真っ先に取り組みたい」