前知事がセクハラ問題で辞職したことに伴う福井県知事選挙で初当選した石田嵩人知事(35)が、初登庁し、就任会見に臨んだ。会見では、ハラスメント防止条例の制定など重要施策の方針を示した一方、選挙期間中のSNSでの発言をめぐり記者から「有権者を欺いた」と厳しく追及される場面も。県政のかじ取りは波乱の幕開けとなった。

県花スイセンになぞらえ「粘り強く、最後まで決して諦めない」

初登庁では、玄関ホールだけでなく、吹き抜けでホールを見下ろせる2階や3階のフロアにも県職員が集まり大歓迎を受けた石田知事。

県職員が出迎える中、初登庁した石田知事
県職員が出迎える中、初登庁した石田知事
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県の花でもあるスイセンの花束を受け取ると「どんな天候にも負けない力強い県民性を表すスイセン。私も、粘り強く最後まで決して諦めない気持ちで、県政を皆様と共に前に進めていきたい」と挨拶した。

知事室
知事室

その後、知事室に入った石田知事は、椅子に座りながら責任の重さを実感している様子だった。

「次の世代へしっかりと引き継ぐ」

就任会見に臨んだ石田知事は、冒頭で「福井には、先人の皆様が築いてこられた暮らし、商い、ものづくり、地域で積み重ねてこられた知恵や営みがある。それを次の世代へしっかりと引き継ぐことに全力を注ぎたい」と述べた。

就任会見
就任会見

その上で、山積する県政の重要課題に対するスタンスを表明した。

北陸新幹線延伸について
北陸新幹線延伸について

まず北陸新幹線については「小浜・京都ルートによる一日も早い全線開業、全線開通が重要」とし、沿線知事や経済界などと関係を構築しながら早期整備に尽力する考えを示した。

そのほか原子力については、安全確保と地域振興を前提に課題に対応するとした。

県政の重要政策
県政の重要政策

福井市の中心部で進む福井アリーナの建設計画は「国の交付金を活用しながら推進する」との方針を示した。

ハラスメント防止条例案を提出へ
ハラスメント防止条例案を提出へ

また、前知事のセクハラ問題を受け、都道府県では初めてとなる、特別職を含む全職員を対象にしたハラスメントに関する防止条例案を、2月県議会で提出する意向も示した。

「公約じゃないなら、有権者を欺いたことになる」

しかし会見では、石田知事と記者との間で緊迫したやり取りも見られた。その一つが、知事が選挙期間中に投稿したSNS上での発言である。

移民問題をめぐる発言
移民問題をめぐる発言

石田知事は「日本は単一民族国家」と発言したうえで「無秩序な移民政策に反対」との立場を表明し、後日、発言を訂正する事態となっていた。

会見では、この発言について説明を求められ、曖昧な答えを繰り返す知事に対し「参政党の応援を得るのが目的だったのではないかと詰め寄られる場面も。

記者:「SNS上の動画でも、神谷代表と一緒に演説された場でも発言していたので、当然、公約として発言したものであり、ただ反対意見がもあるので、そこは県知事として県民の声をもう一度聞きながら慎重に進めていく、そういうことでよろしいですか」

石田知事:「いえ、そうではないです。これからも議論してまいりたいと思っております」

記者:「議論じゃなくて…あの場で発言して公約じゃないなら、有権者を欺いたことになるんですよ」

就任会見では、県の政策や方針についても、自分の言葉で具体的に語ることはほとんどなかった石田知事。記者の質問に対して理解不足や慎重な言葉選びが目立ち、不安なスタートとなった。

福井テレビ
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