FNNは、1月24日・25日の両日に世論調査を実施した。
衆院総選挙公示直前に行った今回の調査では比例代表の投票先も尋ねたが、政党の狙いと支持する有権者の最も求める政策が一致しないケースも見られた。
調査の詳細を分析する。
公約での“打ち出し”と投票予定の有権者の求めに若干の違い
総選挙で投票先を決める際に重視する政策を10個の選択肢から1つ選んでもらったところ、トップ3は「物価高対策など経済政策」(33.5%)、「年金や医療など社会保障政策」(25.4%)、「外交や安全保障政策」(13.2%)となった。

これを回答者が衆院選比例代表の投票先として挙げた政党別に見ると次のようになる。
〔比例代表投票先〕=重視する政策として多く挙がった順に3つ
〔自民〕=物価高など経済対策(36.4%)、年金・医療など社会保障政策(24.8%)、外交・安全保障政策(20.8%)
〔中道〕=物価高など経済対策(32.3%)、年金・医療など社会保障政策(27.3%)、議員定数削減や政治献金規制強化など(12.1%)
〔維新〕=年金・医療など社会保障政策(31.4%)、議員定数削減や政治献金規制強化など(24.9%)、物価高など経済対策(16.8%)
〔国民〕=物価高など経済対策(37.6%)、外国人政策(17.3%)、年金・医療など社会保障政策(16.7%)
〔れいわ〕=物価高など経済対策(45.9%)、外交・安全保障政策(14.9%)、原発などエネルギー政策(12.6%)
〔共産〕=年金・医療など社会保障政策(22.7%)、物価高など経済対策(21.2%)、外国人政策(15.1%)
〔参政〕=物価高など経済対策(36.9%)、外交・安全保障政策(13.6%)、議員定数削減や政治献金規制強化など(13.2%)
〔保守〕=外交・安全保障政策(30.0%)、物価高など経済対策(25.9%)、年金・医療など社会保障政策(14.5%)
〔社民〕=物価高など経済対策(48.9%)、年金・医療など社会保障政策(27.8%)、外交・安全保障政策(23.2%)
〔みらい〕=議員定数削減や政治献金規制強化など(38.3%)、原発などエネルギー政策(17.6%)、物価高など経済対策(17.5%)
回答者全体が挙げた「物価高対策など経済政策」「年金や医療など社会保障政策」「外交や安全保障政策」が、投票予定の政党によらず概ねトップ3に入った。
ただ、国民民主に投票するとした人が重視する政策の3番目に「外国人政策」が入る一方、外国人政策で発信を強めている参政党や保守的な政策を打ち出している日本保守党に投票するとした人の重視する政策のトップ3に「外国人政策」は入らず、政党の狙いや打ち出しとその党を支持する有権者が重視する政策の順番に若干の相違もみられ、選挙戦を通じて候補者が自身と党の考えへの支持層の理解をどのように得ていくのか、注目したい。
消費税減税に対する政党公約と有権者の意識
消費税減税の在り方について尋ねたところ、「一律5パーセントにする」(32.1%)、「飲食料品は恒久的に0%にする」(23.3%)、「消費税を減税すべきでない」(16.3%)、「飲食料品は2年限定で0%にする」(13.0%)、「全ての消費税を廃止」(12.3%)の順となった。

これを回答者が衆院選比例代表の投票先として挙げた政党別に見ると次のようになる。
・比例代表投票先=消費税に関する公約・投票予定の人が多く挙げた選択肢3つ
・自民公約=「飲食料品は2年限定で0%」・自民に投票予定の人=「一律5%にする」(27.5%)、「飲食料品は恒久的に0%にする」(22.5%)、「消費税を減税すべきでない」(22.0%)
・中道公約=「飲食料品は恒久的に0%にする」・中道に投票予定の人=「飲食料品は恒久的に0%にする」(43.2%)、「一律5%にする」(29.7%)、「全ての消費税を廃止」(9.7%)
・維新公約=「飲食料品は2年限定で0%」・維新に投票予定の人=「一律5%にする」(30.7%)、「飲食料品は2年限定で0%」(27.8%)、「消費税を減税すべきでない」(24.6%)
・国民公約=「一時的に一律5%にする」・維新に投票予定の人=「一律5%にする」(49.8%)、「消費税を減税すべきでない」(18.4%)、「飲食料品は2年限定で0%」(12.3%)
・れいわ公約=「速やかに全ての消費税を廃止」・れいわに投票予定の人=「全ての消費税を廃止」(40.6%)「一律5%にする」(28.7%)、「飲食料品は恒久的に0%にする」(26.6%)
・共産公約=「一律5%にし、その後廃止」・共産に投票予定の人=「一律5%にする」(47.3%)、「全ての消費税を廃止」(20.4%)「飲食料品は恒久的に0%にする」(19.1%)
・参政公約=「段階的に廃止」・参政に投票予定の人=「全ての消費税を廃止」(32.3%)、「一律5%にする」(31.4%)、「飲食料品は恒久的に0%にする」(23.2%)
・保守公約=「飲食料品は恒久的に0%にする」・保守に投票予定の人=「飲食料品は恒久的に0%にする」(43.3%)、「全ての消費税を廃止」(27.8%)、「消費税を減税すべきでない」(14.5%)
・社民公約=「飲食料品は恒久的に0%にする」・社民に投票予定の人=「一律5%にする」(45.4%)、「全ての消費税を廃止」(19.7%)、「飲食料品は恒久的に0%にする」(11.7%)
・みらい公約=「消費税率維持(社会保険料負担軽減)」・みらいに投票予定の人=「消費税を減税すべきでない」(40.0%)、「飲食料品は恒久的に0%にする」(35.2%)、「一律5%にする」(3.1%)
党が掲げる公約と、その党に投票予定の人が最も多く挙げた消費税の在り方は、多くの党で合致したが、自民・維新の与党と、社民党では若干のずれがみられた。
衆院選で各党の候補者は消費税率の在り方について有権者に訴えるとみられるが、減税する場合に必要となる代替財源に関する考え方も、投票に際し注目すべき点となるだろう。
