19日に高市早苗首相が記者会見で表明した、23日から始まる通常国会冒頭での衆議院解散。
投開票日まで戦後最短となる選挙戦がこれから始まっていくわけですが、高市首相は食料品の消費税を2年間に限りゼロとする方針を自らの悲願と掲げ、検討を加速すると宣言しました。
しかし、減税に充てる具体的な財源や時期などは明示せず、各党に参加を呼びかける国民会議に諮ると述べるにとどめました。
なぜ2年間と期限を区切ったのかも含め、フジテレビ政治部・高田圭太部長と見ていきます。
まず各党の消費税に対する姿勢についてみていきます。
19日に会見した中道改革連合は、期限を区切らない恒久的な食料品の消費税ゼロを掲げました。
自民党は2年間の食料品消費税ゼロの検討を加速させるとしています。
それ以外の党は、前回の参院選では「恒久的な0%」や食料品だけでなく「一律5%」「廃止」などを掲げていました。
青井実キャスター:
高田さん、今回の衆院選では各党が消費減税を掲げそうですが、中道が先に出し、そのあと高市総理の表明がありましたが、争点潰しみたいな面もありますか?
フジテレビ政治部・高田圭太部長:
その面もあると思います。消費税が最大の争点になって野党と真っ向対立するのは避けたい。石破政権も、それで参議院選挙負けたというのもありますので、せめて消えるところまでいかなくても薄めるという意思はあったと思いますね。
では、食料品の消費税をゼロにすると、どれくらい効果があるのでしょうか。
標準的な4人家族で考えると、1年間で6万4000円の効果があるとされています。
2年だと12万8000円、3年だと19万2000円の恩恵となります。
3年でもなく、1年でもなく、2年としていますが、恒久的ではダメなのでしょうか。
法政大学大学院の現代政治に詳しい白鳥浩教授は「1年だと成果を検証できない。3年だと自民党総裁の任期と同じで次の総裁に迷惑がかかる。そして恒久的に行うとすると、マーケットの反応も影響するため、財源の問題もあり無責任なことを言うと経済対策の信頼を失う。恒久的に行うのは財源の問題で難しい」と指摘しています。
青井実キャスター:
高田さん、白鳥さんはこうおっしゃってましたけど、財源だと5兆円、1年間かかるともいわれていますが、その辺りどう見ますか?
フジテレビ政治部・高田圭太部長:
そこをどうやって確保するか。そして、そもそも2年間というのは維新との連立合意に含まれている表現だったわけです。その中で2年なら何とかなるかもしれないというのもあって、この表現になっているということですね。
連立の合意文書では、飲食料品については「2年間に限り消費税の対象としないことも視野に法制化につき検討」としています。
そして、19日の高市首相の会見では「国民会議を設置して財源やスケジュールの在り方など実現に向けた検討を加速する」としています。
宮司愛海キャスター:
選挙の票集めとして検討するけどやらないっていう可能性は?
フジテレビ政治部・高田圭太部長:
使い分けていますね。高市さんは悲願だという思いの部分と、あくまで今後については検討で、加速というところにとどめると。財源がうまくいかなかったり、マーケットを見て難しいなとか、自民党の中にはそもそもこれはできないという人もいますので、そういう調整がうまくいかなかった時にできない余地も残していますね。
宮司愛海キャスター:
街の声だとすぐやってほしいという声もありましたが、最短だと、どれぐらいからできるものでしょうか?
フジテレビ政治部・高田圭太部長:
立憲民主党がすでに実は消費税食料品0%法案を出して、それは最短で10月からやれるとなっています。今回もし仮に高市さんが絶対やると言って進めた場合、早くても年末の税制改正などをやって、いろんな準備をして、来年4月というのが相場ではないかと思いますが、本当にできるかはやってみないと分かりませんね。
青井実キャスター:
山口さんはどう見ますか?
SPキャスター・山口真由氏:
消費減税って本音と建前があって、皆さん選挙の前は言いますけど、多くの党が今5兆円毎年というのはないなと思っているわけです。特に自民党は政権与党なので、ここで言い切ると為替と金利に影響が出るので、昨日の高市総理の会見を見ていても、国民全体に向けていかにもやりたいとは示しながら、マーケットに向けて財政規律を配慮していますよ、特例国債は出しませんよと強調したりして、かなり二重のメッセージを伝えながらバランスをとったという感じがありました。
青井実キャスター:
でも有権者としては本音を知りたいわけですよね。建前じゃなくて。高田さん、高市総理に投票して実現しないかもしれなかったり、中道に投票したらうまくいかないかもしれないと思ったら、有権者の皆さんはどこを見て選挙に臨んでいけばいいんでしょうか?
フジテレビ政治部・高田圭太部長:
本当難しいんですが、1つの考え方として、まず有権者は消費税減税はうれしいと思う。そのうれしさの幅も、各党の恒久化か2年か、あるいは完全にゼロにするという意見もありますから、ここから改めて本当に実行できるのかという意思と力、そして財源に本当に現実性があるのかを引き算していって、最終的にどのぐらい、どこに近いのか、どれがふさわしいか考えると。
もう少し具体的にいうと、自民党だと高市さんの会見の実現の本気度はどこまでなのか。中道は、財源でファンドというのを新しく出していて、その実現性があるのか。あるいは他も減税との兼ね合いや財源など、こういったことを引き算の材料として見て判断するのがふさわしいのかなと思います。