冬の味覚「寒ブリ」。全国有数の寒ブリの産地、富山県氷見では不漁が続き、水揚げ量は平年の4割にとどまっています。
 
こうした中、福井県美浜町日向の漁港では7日、今シーズン初めての大漁に港が活気づきました。ただ、過去最多の5万本を超えた去年、一昨年比べると漁獲量は低調です。この先の見通しを含め、取材しました。

不漁で水揚げ量が平年の4割にとどまっている、全国有数の寒ブリの産地、富山県氷見。安定した出荷の見込みが立たず、例年だと12月上旬に出される「ひみ寒ぶり宣言」も、今シーズンはまだです。


一方、福井県美浜町にある道の駅にできた長蛇の列の先には…ブリ汁が。
 
この日は「ブリまつり」が開かれ、地元、日向で水揚げされた寒ブリがたっぷり入った限定380食のブリ汁が振る舞われました。
  
地元の人は「すごくおいしい」「日向の寒ブリ、自慢です」と笑顔を見せます。 
  
美浜町まちづくり課の担当者は「年末にブリがとれていなかったので、年明けに大漁の速報がなかったら、このイベント自体もできなかったかもしれない。いいタイミングに恵まれた」と大漁を喜びます。

美浜町日向の漁港では7日、今シーズン一番の大漁に港が沸きました。その数、約1500本。
 
日向定置網組合の高橋武一組合長も「大満足。待ちに待った、恋焦がれたブリがやってきた」と興奮気味。
  
ブリは春から夏にかけて東シナ海から北海道付近に北上し、冬には産卵のため福井県沖を南下します。
 
今シーズンの定置網漁は11月に始まり、例年では12月中旬から本格的な漁期に入りますが、漁獲量は1日で数十本から多くて数百本程度にとどまり、去年と比べると振るわない日々が続いていました。
 
今回の大漁でようやく、例年並みに近づいたとしています。

こうした状況を、水産研究・教育機構 水産資源研究所の倉島陽主任研究員は「ブリは14度から17度ぐらいを適温として、だいたいその水温を泳ぐ。福井県沖は、去年12月は前年よりも水温は高めに推移していたが、年が明けて1月くらいは水温もぐっと平年並に下がってきた。海の沖の水温が下がってそれに押されるようにして沿岸にブリが寄ってきた。それが漁獲されたのでは」と分析。
 
一方、氷見の不漁については「氷見だけではなく、石川県の富山湾に面した辺りも不漁。富山湾自体がくぼんだ構造をしているので、そこに誘導される場所の水温が大きく影響している可能性がある」とします。

また、今後の日向産寒ブリの水揚げについては次のように指摘します。
  
「いま、すごく適温なのでとれる可能性もあるが、どんどん水温が下がってきているので、もしかしたらもっと南、福井から見たら西にブリが行っている可能性もゼロではない」(倉島陽主任研究員)
 
3連休の寒波の影響が今後どう出てくるのか―
 
日向定置網組合の高橋組合長は「7日の大漁で漁獲量はようやく例年に近づいたが、 まだまだ足りない。これを契機にまた大漁シーズンが来ることを期待したい」としています。

福井テレビ
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