テレビ宮崎の夕方ニュース「#Link」でお天気コーナーを担当している気象予報士・古山圭子さんが天気の豆知識を解説するコーナー。今回は、「季節を分ける気圧配置」についてお伝えします。
12日の宮崎県内は、各地でこの冬一番の厳しい寒さとなりました。これに合わせて今回も、気象予報士の古山圭子さんは「冬将軍」に扮して登場。ユーモアたっぷりの演出とともに、私たちが知っているようで知らない「冬の気象の仕組み」について解説します。
五ヶ瀬町で氷点下8.7度を観測、凍りついた「白滝」
12日の朝は、日南市を除く県内すべての観測地点で氷点下の冷え込みとなりました。

特に寒さが厳しかったのが五ヶ瀬町で、最低気温は氷点下8.7度を記録。五ヶ瀬町にある「白滝」が凍りついた様子の映像が、その寒さの威力を物語ります。普段は勢いよく流れ落ちる滝が、厳しい寒さによって巨大な氷柱へと姿を変えました。
古山予報士は「南国宮崎を雪国にしてやったぞ」と冬将軍になりきって、この冷え込みが「冬将軍の功績」であることを強調しました。
なぜ「西高東低」は寒くなるのか?
この日、日本付近は「西高東低(せいこうとうてい)」と呼ばれる、冬の典型的な気圧配置となっていました。西側に高気圧、東側に低気圧がある状態ですが、なぜこの配置になると寒くなるのでしょうか。

古山予報士の解説によると、鍵を握るのは「空気の流れ」です。冬の間、シベリアや中国内陸部では、気温がマイナス40度にも達する非常に冷たい空気の塊(シベリア高気圧)が形成されます。

空気は「高いところから低いところへ流れる」という性質があります。そのため、西側に強力な高気圧、東側に低気圧があると、大陸のマイナス40度の冷たい空気が、一気に日本列島へと流れ込んでくるのです。これが、冬に強い北西の風が吹き、気温が急降下するメカニズムです。
11日から12日にかけては、この西高東低の配置が強まったため、山沿いを中心に雪が降り、県内全域で厳しい寒さとなりました。
天気図に見える「夏の兆し」とは
しかし、この「冬将軍」の支配も長くは続きません。古山予報士は、13日以降の天気図に「ある変化」が起きていると指摘しました。

イラストを示して、「天気図に夏の兆しが見えてきました」と古山予報士。13日の予想天気図を見ると、これまで日本を覆っていた冬型の気圧配置が緩み、南から暖かい空気が入り込みやすい形に変わっています。

これが「南高北低」の気圧配置で、先ほどの「西高東低」と違い、南の暖かい空気が北に向かって入ってくる、高温のサイン。夏によく見られる気圧配置であるとのことです。

宮崎市の気温変化の予測を見ると、12日までは平年を下回る寒さでしたが、13日は一気に気温が上昇する見込みです。15日から18日には、最高気温が3月下旬から4月上旬並みの暖かさになると予測されています。
「冬将軍様はお役御免」という言葉通り、12日の週は、凍えるような寒さから一転して、春を感じるような暖かさがやってきそうです。ただ、来週後半は再び冬の寒さが戻ってくるので、暖房器具は、まだしまわないようにしてください、とのことでした。
季節の変わり目は、こうした気圧配置の入れ替わりが頻繁に起こります。天気図の「高」と「低」の位置関係に注目してみると、次にやってくるのが寒波なのか、それとも春の暖かさなのかを読み解くヒントになりそうです。
(テレビ宮崎)
