連日シリーズでお伝えしている「午年を翔ける今年に懸ける」。1月7日は宇宙食の開発に情熱を注ぐ少女の話題です。困難に直面しても企業のトップに熱意を伝えることで、自ら局面を打開しました。

静岡県静岡市清水区に住む増田結桜さん(14)。

自宅の部屋を案内してもらうと…

増田結桜さん:
本棚には宇宙関連の本がたくさんあって、大体300~500冊くらい宇宙関係の本が置いてあり、こちらには今まで集めてきた宇宙食が置いてある

宇宙飛行士が着用するオレンジスーツのレプリカに天体望遠鏡。

室内はまさに宇宙一色で、現在は中学3年生でありながら宇宙食の開発に取り組んでいます。

増田結桜さん:
こちらが、私が開発した「静岡みかんゼリー」。味がすごく濃く、なめらかで濃厚。裏に書いてある通り(賞味期限は)2031年7月まで。2025年7月に製造されたので約6年持つのが最大の特徴

学習塾(探求学舎)で宇宙について学んだことがきっかけで、小学4年生の時に宇宙への興味を抱くようになったという結桜さん。

宇宙食の開発に携わる研究者のインタビュー記事を読み、同じ道を志すようになりました。

増田結桜さん:
宇宙食の仕事は宇宙飛行士に元気と笑顔を届けられる仕事だと言っていたことにすごく感動した

そして、5年生の時には未経験ながら宇宙で食べられるゼリーの開発に着手。

試作は300回以上にも及び、結桜さんがこれまでに記したノートには試行錯誤の跡が残されています。

時には挫けそうになることもありましたが、尊敬する宇宙飛行士の存在が心の支えとなりました。

増田結桜さん:
若田(光一)さんが宇宙へ最後に行った時、5回目の宇宙に行った時に作られたミッションポスター。すごくかっこいい。言葉ひとつひとつが素敵というのと、パッチリ二重が好き。「人の価値は努力の量で決まる」というのが一番印象に残っている。若田さんに認めてもらいたい。そんな感じ

3年前には社会人や大学生を巻き込んだプロジェクトチーム「チームゆら」を結成。

クラウドファンディングを行い、開発資金500万円を集めました。

チームゆらのメンバー:
商品開発にもともと興味があって、宇宙食は珍しい。普段、生活していたらあまり関わることのない作品の開発に挑戦している結桜ちゃんを知り、私も何か力になれないかと思ったのが最初のきっかけ

チームゆらのメンバー:
私が結桜ちゃんの年齢で同じことができていたのか考えると絶対私にはできなかったので尊敬している

ただ、ゼリーを実際に製品化しようとした時に大きな壁が立ちはだかります。

増田結桜さん:
一番心が折れたのが、お問い合わせフォームに「みかんゼリーの製造をお願いしたい」と送ったものの、自動返信しか返ってこずにはじかれた時が一番苦しかった

それでも諦めることなく、一縷の望みを託して手紙を送った先が宇宙食も製造している備蓄食品の製造会社・ワンテーブルです。

ワンテーブル・森喜久美 専務:
静岡に住む中学生の女の子が3枚にわたって手書きで手紙をくれたことにすごく驚いた

その熱意が伝わり、製品化が決定。

結桜さんのこだわりと宇宙食の製造を通してワンテーブルが蓄積してきたノウハウを掛け合わせて大きな一歩を踏み出すことができました。

ワンテーブル・森喜久美 専務:
結桜さんから感じられた「静岡県産のみかんを使って宇宙食を作りたい」という思い。少し間違えるとオレンジ寄りになってしまう。味付けのところでみかんの感じを味わえるところにこだわりを感じたので、私たちもそこの部分を実現するため研究・開発の際はこだわって作った

現在は日本人宇宙飛行士が宇宙ステーションに長期滞在する際のストレス緩和などを目的に、JAXAが認定する宇宙日本食への認証を目指しているチームゆら。

この日はみかんゼリーの開発に向け、研究をサポートしてくれた大学でこれまでの成果を報告しました。

増田結桜さん:
小学生の頃からの夢である宇宙飛行士が幸せになる宇宙食を作る人を目指すことで、宇宙ビジネスに参入したいと考えている若年層など、多くの人たちに活力と勇気を与えていきたい

自分が大好きな静岡のみかんを宇宙へ。

結桜さんの挑戦はいよいよ最終章に差し掛かっています。

増田結桜さん:
大きい一歩ではなく、地道に日々一歩一歩、着実に努力していくような年にしたい。3年以内には私たちのゼリーを宇宙へ飛ばしたいと思っている。

テレビ静岡
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