年末年始にかけて、本来なら冬眠シーズンのはずのクマの出没が相次いでいる。仙台市では2025年12月にタクシーとの衝突危機や温泉旅館への侵入が発生し、2026年元日には北海道で巨大な足跡が発見された。秋田県でも2026年に入り市街地での目撃が8件に上っている。専門家は、冬眠明けが早期化する可能性を指摘する。
年末年始も温泉地や市街地にクマ出没
2025年12月25日、クリスマスの深夜に仙台市を走行するタクシーのドライブレコーダーが、クマの姿を捉えた。

タクシーの運転手:
おおっいた!クマ!危ない!
目の前に突然クマが飛び出し、あわや衝突の危機だった。
運転手によると、クマは体長約1.5mだったという。

2025年、全国で過去最悪の被害を及ぼしたクマ。冬眠シーズンを迎えているはずの年末年始も出没が相次いでいる。

年越しを間近に控えていた2025年12月30日には、仙台市の中心部から車で約40分の山間部にある温泉旅館の敷地内にクマがとどまっていた。
営業中だった温泉旅館の施設にクマが侵入した。居座りから約5時間後に緊急銃猟を行い、体長65cmの子グマ1頭が駆除された。

さらに新年を迎えた2026年1月1日、北海道・厚岸町では、クマと見られる足跡を散歩中の人が発見した。
長さ約30cm、幅約20cm、肉球までくっきりと残った足跡が、20mに渡って続いていたという。

発見された足跡から、乳牛を襲うなどして2023年に駆除された巨大グマ「OSO18」と同程度の大きさとみられ、警察は住民に警戒を呼びかけている。

こうした巨大グマは2025年11月にも出現していた。
北海道・苫前町では、体重約400㎏の巨大なクマが箱ワナによって捕獲された。
専門家は早期の冬眠明けを危惧
一方、クマによる人的被害などが相次いだ秋田県では、2026年に入っても連日のように市街地での目撃情報が報告され、すでに8件に上っている(6日午後4時時点、足跡も含む)。

環境省は、2025年にクマに襲われて亡くなった人は全国で13人、駆除数は9765頭(速報値2025年4月〜10月末時点)に上り、統計開始以来、過去最悪と発表している。
秋以降から急増したクマ被害、2026年はどうなるのか。専門家は次のような可能性を指摘する。

岩手大学農学部・山内貴義准教授:
だいたい3月ぐらいまで冬眠すると言われているけど、気温が高くなると冬眠が明けるのが早くなるという研究例もある。春が早くやってくると(クマが)早めに目覚めてしまって、ただ山の方にはまだエサがない、街中にエサがあることを学習してしまった個体が、街中に急に出没する可能性がある。
この冬は山のエサ不足により、人間の食べ物に依存してしまったクマが多いという。
春先の3月中旬以降、警戒を強める必要があると指摘している。
(「イット!」1月6日放送より)
