茨城県で、水田に水を引くための金属製の蛇口が大量に盗まれる被害が相次いでいる。
取材をした農家では19個のうち14個が盗まれ、稲穂が出始める重要な時期に、水を入れられない事態となった。
県は樹脂製の蛇口などへの交換を呼びかけている。
新米シーズンを前に「何もできない」
青々とした稲が育つ茨城・水戸市の田園地帯。

水田をよく見るとある異変が…。

水田に水を引くために使う金属製の蛇口が、大量に盗まれてしまったのだ。
水戸市のコメ農家・村澤和夫さん:
給水管のところにバルブが付いている。一般家庭でいうと水道の蛇口。
それを根元から窃盗にあった。持っていかれちゃった。

村澤さんによると、21日の昼にはあったが、22日の朝、蛇口の盗難被害に気付いたという。
全部で19個ある蛇口のうち、14個がなくなっていた。
盗まれた蛇口は、車が通ることができる農業用道路のすぐそばにあった。
10戸の農家が共同で米を作る約3.8haの水田に、水を入れることができなくなってしまい…。

水戸市のコメ農家・村澤和夫さん:
(今は)田んぼの稲の「出穂」の時期に入ってきたので、芽が出るときにお水が欲しい。
これはコシヒカリですけれど、「穂ばらみ」と言って、(茎の)下に少し太くなりだした時には、そろそろ水を入れなきゃ、という状態。
今まさに稲穂が出始める重要な時期に、水がないという緊急事態となった。

水戸市のコメ農家・村澤和夫さん:
(Q. 水がないとどうなる?)コメになりません、育たないです。
(Q. 作業は今どうしてる?)何もできない。水が欲しいけど。
村澤さんは、茨城県警水戸署に被害届を提出。警察は窃盗事件とみて捜査している。

茨城県によると、7月24日までに水田などの給水バルブが盗まれた被害は、2026年度だけで1670個、被害総額は約774万円に上る。
水戸市のコメ農家・村澤和夫さん:
盗んだ人がお金欲しいから、それ(蛇口)をスクラップ屋さんに持っていけば、お金になる。金属だから。

被害を防ぐため、茨城県では金属製から樹脂製の蛇口などに交換するよう呼びかけている。
取材班が27日に改めて村澤さんの水田を訪ねると、樹脂製の蛇口が取り付けられ、勢いよく水が出ていた。

村澤さんも稲穂の生育に間に合ったと安堵する。
水戸市のコメ農家・村澤和夫さん:
うれしいです、水が来ただけで。作物に被害は出てない。
今回は。おかげさまで復旧が早かったから間に合ったんです。おかげさまでギリギリでした。
(「イット!」7月27日放送より)

