能登半島地震で破損した富山県入善町の海洋深層水をくみ上げる施設の復旧工事が終了し、26日に竣工式が行われました。

竣工式が行われたのは、「入善海洋深層水取水施設」です。

施設では、富山湾の深海300メートル以下から海洋深層水を汲み上げ水産加工などに利用されていましたが、能登半島地震による海底地滑りで深層水をくみ上げる取水管2本が壊れる被害がありました。

復旧工事は国の補助をうけ約28億円かけて去年6月から行われ、入善沖約3キロの水深423メートルと、467メートルから深層水を汲み上げる取水管2本を新たに設置しました。

工事の完了を受けこれまでと同じ量の1日約7500トンの海洋深層水が取水できるようになりました。

*入善町 笹島町長
「町活性化の起爆剤と言っても過言ではない。まだまだ深層水を活用した夢のある事業ができると思っている。町の発展のために使いたい」

入善町が汲み上げている海洋深層水は、カキの洗浄やパックご飯の製造など幅広く活用されていて、今後はサーモンの陸上養殖などへの利用も予定され、さらなる活用が期待されています。

入善町は、今年度内は個人・事業者ともに深層水を無料で提供しPRを行いたいとしています。

富山テレビ
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