高市首相や小泉防衛相が出席して22日、自衛官の処遇改善に関する閣僚会議が開かれ、自衛官の給与の基準となる「俸給表」の改定を、1年前倒して2027年度に行うことを決めた。
首相官邸で開かれた関係関係会議で、小泉防衛相は、自衛官の処遇改善に関する基本方針の進捗(しんちょく)状況などを説明した。
高市首相は、「全ての隊員が高い士気と誇りを持って国防という崇高な任務にあたることができる環境を、不断に整備していく必要がある」と強調。
そして「自衛隊創設以来、約70年間で初めてとなる自衛官俸給表の独自の改定を、前倒しで行うよう作業を進めてください」と指示した。
政府の基本方針では、自衛官の給与体系を定める俸給表を2028年度に改定するとしていたが、小泉防衛相は「1年間、前倒しをして2027度中の改定を実施する」と表明した。
自衛官の俸給表の抜本的な改定は初めてで、「国家安全保障戦略」など3文書の改定を2026年末までに行う方針にあわせて、前倒す形となった。
また、背景には自衛官は定員割れが続く状況があり、人材確保が重要な課題となる中、石破政権下で処遇改善に向けた関係閣僚会議が設置されていた。