自民党の小林政調会長は、18日、皇室典範の改正を視野に入れた安定的な皇位継承等の在り方についての与野党協議を巡り、慎重姿勢の立憲民主党に対して、党の見解を示すよう要請していたことを明かした。
その上で、「現時点で党としての考え方を受け取っていない」と述べた。
小林氏は、「麻生副総裁から実務者として担当するよう指示があり、各党とのすりあわせなどについて、臨時国会の間動いてきた。日本維新の会、公明党、国民民主党とは、基本的に自民党の考え方と同一である」と、与野党協議の現状を説明した。
一方、小林氏は、今月2日、立憲の担当者である馬淵澄夫代表代行と国会内で面会し、党の見解を示すよう要請していて、立憲については、「自民党と折り合えているところと、そうでないところがある」と述べた。
また、小林氏は、「安定的な皇位継承の各党間の議論は静謐な環境のもとで丁寧に進めていくべきだ。一方で、皇族方も年々おとしをめされていくということで、皇族数の確保は喫緊の課題だ」と強調し、「議長・副議長の下で、今後どのように議論を進めていくか、自民党としてもう一度整理をし、自民党としての考え方を伝えていきたい」と述べ、引き続き立憲へ働きかける考えを示した。
与野党間では、
▼女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持する案
▼旧宮家の男系男子を養子縁組で後続とする案
の2つ案を協議していて、自民党内からは「旧宮家の男系男子を養子縁組で後続とする案」を推す声が上がる一方、立憲は、養子対象への「意思確認の仕組み」が不十分だなどとして、慎重な姿勢を示していた。