8年前、長崎市の私立高校に通っていた男子生徒の自殺をめぐり、両親が学校側に損害賠償を求めた裁判で、16日両親への尋問があり、「学校はいじめへの対策が不十分だった」と訴えました。

この裁判は、海星高校に通っていた男子生徒(当時16)が2017年4月に自殺したのは、学校がいじめを防止する対策を怠ったからなどとして、両親が学校に対して約3200万円の損害賠償などを求めているものです。

長崎地裁で行われた16日の裁判では、男子生徒の両親などが証言に立ちました。

学校側はいじめに気付かなかったと主張していますが、母親は、男子生徒が中学生のときに「他のクラスの生徒がいじめられて転校した。次は自分がターゲットになるのでは」と不安を口にしていたと述べ、学校側は十分な対応を取らなかったと反論しました。

また、生徒の自殺後も「学校側は損害賠償請求を取り下げるなら死亡見舞金を申請する」など不適切な対応を取っていると訴えました。

男子高校生の母親
「子供の命をこんなに簡単に扱うのかと思うような発言ばかり」
「(亡くなって)8年経つが、何一つ変わっていないと実感した」

次回は2026年3月2日に両親が改めて意見陳述をして結審する見込みです。

テレビ長崎
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